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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2016年2月29日

特集 LGBTー映画にみるゲイ191 
ワイルド・パーティー(1970年 コメディ映画)

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監督 ラス・メイヤー

出演 ドリー・リード/シンシア・マイアーズ/マーシア・マクブルーム

 

シネマ365日 No.1676

これ、教育映画なのよ 

みごとにいい加減なやつばかり出てきて、クライマックスは連続殺人、しめくくりは登場人物すべての査定一覧表。変わった映画です。ラス・メイヤーっていう有名な監督を知らないって、すごい恥らしいけど、だって彼の映画をみたことなかったのだから仕方ない。初めての見る彼の映画が本作です。予算100万ドルで1億ドルの興収をあげた(しかもアメリカだけで)伝説のカルト映画だと、そこまで聞いたら是非みなくちゃ、と思ったの。むちゃくちゃな映画だと思っていたら、とんでもない、ラス・メイヤー監督のわかりやすさって、良心的でさえあるわ。彼は巨乳女性が好きで、エロチックかつバイオレンス路線を突っ走ったのですって。大きなオッパイ大好き男って、乳離れしていないのではと思えるけど、好きこそものの上手なれ。人間、こだわりは大事です。カルト映画を歴史に残したのだもの、人がどう言おうと、江戸川乱歩の「あとはおぼろ」の世界よ▼この映画がそんなに嫌いになれないのはね、セックスだ、ベッドシーンだと大騒ぎするわりに品がいいと思うのよ。物語も単純だけど、努力して、全然手抜きしていないところに好感がもてます。ケリー(ドリー・リード)、ケイシー(シンシア・マイアーズ)、ペット(マーシア・マクブルーム)は3人からなるロックバンド。ハリスはマネージャーで、ケリーと恋人同士。各地のステージに立ってカリフォルニアまで来た。ハリウッドにはケリーの伯母スーザンがいて、訪ねていくと死んだ妹の娘だとわかり財産を分与、100万ドルの3分の1をケリーに与えるという。しかも大富豪の伯母のコネでケリーのロックバンドは大成功、たちまち人気者となり、ジーマンという天才的プロデューサーの目にとまり、売り出しは大成功、彼女らのバンドは飛ぶ鳥落とす勢いとなった。のしあがっていくケリーに比べ、ハリスは置いてきぼり。しょんぼりしたハリスに舌なめずりしたのがポルノの女王アシュレーだった。でも彼女はほんの火遊び。初なハリスはすぐ棄てられる▼ケイシーに近づいたのがビアンなデザイナー、ロクサーヌだ。どっちも美人だから相手に不自由はしないだろうに、ケイシーはいわゆる良家の子女、お父さんは有力な国会議員で、彼女はオクテだった。お互いに好感をもって服をつくるとか、デザインがどうだとか言っているが、時間の問題だとすぐわかる雰囲気。ケイシーの財産を狙って近づいてきたのが俳優のランス。金髪のイケメンでセクシーな青い瞳、ひきしまった体を武器に金と女をあさっている。ケイシーに「100万ドルの3分の1なんてダメだ、君のお母さんがもらうはずだった半分を要求しろ」と知恵をつける。ケイシーはその気になる。ペットはバーテンのエマーソンと仲良くなる。彼は法律の勉強中、司法試験に合格するべく猛勉強中だ。もうひとり、黒人のボクサーがペットに近づき口説く。ペットはボクサーと寝るものの、エマーソンの誠実さに我に返り、元の鞘にもどる▼ケイシーは一夜の出来心でハリスの子を身ごもるが、希望のない愛ゆえ、中絶を選ぶ。病院につきそい、心底やさしくはげましてくれたロクサーヌと抱き合う。ケイシーとロクサーヌとランスが、ジーマンのパーティーに招待された。ジーマンはスーパー・ヒーローのコスチュームを全員に与え、大量のクスリを飲み、完全に正気を失ってしまう。ジーマンはターザンの扮装(といっても革のパンツ一枚)のランスをしばりあげ、いいたいほうだい侮辱する。ランスが負けずに言い返すと「スーパー・ウーマンをなぜはねつける」と怒り出す。ロープを切ったランスとジーマンが大立ち回り、ポロンとジーマンのおっぱいがこぼれたではないか。「なんと貴様は女だったのか」。嘲笑するランスにジーマンは太刀をふりかぶり、エイヤッと振りおろす、もちろん首は跳ね飛んだ。さわぎをよそにケイシーとロクサーヌはベッドで快感を与え与えられ、眠りこんでしまった。そこへランスの首を一刀両断、断ち落としたジーマンが忍び寄る。ジーマンとは完全に狂っているのですが、いつ・いかなる理由で、などの説明はナシ。とにかく狂っちゃうのですね。もう知らん。ケイシーが危ないと急を知ったケリーとハリスが車をとばしてかけつけると、現場は惨劇のあと、もちろんだれも生き残っていません。ジーマン? 死んじゃったわよ。なんでか忘れたけど。最後の解説はこうだ。「ジーマンは他の人と交わることなく観念の中で生きていた。アシュレーにとって男はおもちゃだった。彼女の心なさは愛を遠ざけた。ランスは自分から身を捧げない、奪うだけの人間はもっと高いツケを払う。スーザンは純粋すぎた。善意が邪魔して落ちてゆく仲間に気付かない。エマーソンは相手への理解が真実の愛に帰すると知った。ケイシーとロクサーヌはお互いが光と影だった。美しい関係ゆえに悪魔につけこまれた。ハリスは昨日を過去だと思わなかったため、明日のことが見えなかった。ペットは一瞬の感情に身をまかせ、ふたりの男を破滅させかけた。ケリーは身勝手に周囲をかきまわし友情を軽視したが、その痛みから生涯忘れえぬ教訓を学んだ。人生をそう生きるかはあなたが決める。そこに差し伸べられた手は愛の象徴にほかならない。愛は見返りを求めない。ただそこにある。心に愛あればどんな谷もきっと越えられる」。う〜む。こういう真っ向勝負で教訓を与える映画も少ないです。

 

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