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特集「男前」

2016年4月14日

特集「男前3」① ジーナ・カラーノ 
エージェント・マロリー(2012年 アクション映画)

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監督 スティーヴン・ソダーバーグ

出演 ジーナ・カラーノ/マイケル・ファスペンダー/ユアン・マクレガー/マイケル・ダグラス

 

シネマ365日 No.1721

熱血アクション女子 

エージェント・マロリー(2012年 アクション映画)

有名な俳優がいっぱい出てきますが、女優はヒロイン、マロリーを演じるジーナ・カラーノひとりという、非常にわかりやすい映画。よく似た顔と名前ばかりで、だれがなにをやっているのか混線する映画でないのが助かります。ジーナは「エクスペンダブルズ」女子版を、やれ作るの、作らないのというたびに名前があがるアメリカの女性格闘技家。ムエタイを主とした攻撃と破壊力でスポーツ誌に「最もスポーツ界に影響のある女子選手」と掲載されました。スティーヴン・ソダーバーグは彼女のファンにちがいない。美人ですし、スポーツマン特有の、前向きで明るいシンプルな性格が気にいっているのだ。マイケル・ダグラスとか、ユアン・マクレガーとか、マイケル・ファスペンダーとか、そうそう、アントニオ・バンデラスにチャニング・テイタムも出演しているのですよ、彼らはソダーバーグに「おれの可愛い子ちゃんのジーナの映画を撮るのだ、お前ら脇を固めろ」と引きずり出されたのかもしれない▼ハナからジーナありきの映画ですし、ソダーバーグ自身が機嫌よく撮っているので、いまさらどこがどうだとかアアだとか、クダクダいうこともないのですが、ついでだから女性アクション映画にふれておきます。アカデミー賞ほど派手ではないし、歴史も浅いのですが「女性映画ジャーナリスト同盟映画賞」というのがあります。2006年設立です。一般の映画賞と変わらないパートと、女性に特化した部門があり、後者に「女性アクション・スター賞」が設けられています。2015年度はエミリー・ブラント(「オール・ユー・ニード・イズ・キル」)、スカーレット・ヨハンソン(「LUCY/ルーシー」)、ジェニファー・ロレンス(「ハンガー・ゲーム2」)が候補にあがり、エミリー・ブラントに決まりました▼思えばシガニー・ウィーバー(「エイリアン」)に始まる女優のアクション映画への参入は、年々歳々華やかなうえにも華やかに、ミラ・ジョコヴィッチやアンジェリーナ・ジョリー、デミ・ムーア、リンダ・ハミルトン、ポーラ・パットンらの新星、ベテランのさらなる魅力を引き出してきました。アンジーの「ソルト」への出演は、双子を出産したあとの厳しいトレーニングを経たものであり、女優アクション映画の傑作です。彼女らも年齢とともに作風を転換し、監督への転身を図るなど、次第に女性アクション・スターの層は薄くなっていました。そこへ前述の若手アクション女優が台頭しています。彼女らはほとんど30歳前後。出産もし、育児もし、ビッグな映画賞もとり、あるいは候補となって存在感を発揮しています。女優に限りません、力のある女ってみていて楽しいですね。そこへジーナ・カラーノの参入です。演技力を云々するのはちょっとお門違いな気もしますが、撮影となると、スタントなし、CGなし、ワイヤーアクションなしでやりぬく。肉体対肉体、技対技が皮膚と皮膚でぶつかる。多少野暮ったくは映っても、メカニズムでは出せない風合いを感じさせます。ひねりあげた社会派映画を作るソダーバーグが、これじゃイチコロになるのも無理ないなと思ってしまう素朴な熱血アクション女子です▼男優陣もそれなりにコワモテが効くご面相です。さすがにマイケル・ダグラスや、アントニオ・バンデラスに走らせたり格闘させたりするシーンはありませんでしたが、チャニング・テイタムやマイケル・ファスペンダーにまじって、ひとり可哀想なのはユアン・マクレガーでした。腹に一物ある裏切りの男を演じるにはよかったのですが、ジーナと決着をつける一対一の決闘シーンは、あっというまにボコボコで、なんのために出演させたのか、男には無情ですなあ、監督。ジーナが太ももで男の首を絞めるシーンは「蜘蛛女」へのオマージュでしょうか。アクション女優の草分けのひとり、レナ・オリンとゲーリー・オールドマンの映画でした。レナが女殺し屋、ゲーリーがマフィアと内通する刑事。金と力のない色男のゲーリーは、レナのずる賢さと暴力にけちょんけちょんにやられ、レナが死んだあともトラウマに怯えるダメ男を怪演しました。

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