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シネマ365日

2016年5月21日

特集「ケイト・ブランシェット」⑥ 
バンディッツ(2001年 事実に基づく映画)

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監督 バリー・レヴィンソン

出演 ブルース・ウィリス/ビリー・ボブ・ソーントン/ケイト・ブランシェット

 

シネマ365日 No.1758

ケイトの後ろ姿 

特集「ケイト・ブランシェット」

サクサクしたライトなノリで、いい線をいくコメディ。二人組みの「お泊まり強盗」は実話です。彼らは逮捕され刑務所で死にましたが、劇中は、アカプルコで「タキシードとマルガリータ」の夢を実現します。ケイト・ブランシェットはジョー(ブルール・ウィリス)とテリー(ビリー・ボブ・ソーントン)が脱獄し、逃走用の車と着替えを奪おうと入った家の主婦ケイト。キッチンで夫の帰りを待ちながら、料理に奮闘していました。帰宅した夫は豪華なテーブルを見ても「今夜は取引先とディナーだ」。ケイトは「ウイキョウと、新ジャガのグラタン、ハマグリと野菜の煮込みスープ、ウズラの詰め物も…作ってみただけよ」夫「映画にでもいけよ」。ケイトは頭にきて家をとび出し、車をぶっ飛ばしスピード違反、洟をかみ涙声で歌う。「遥かな昔に私は恋に落ちた、今は心がズタズタ」。こういう精神状態だったところへ二人組みと遭遇したのだ。ケイトは叫ぶ「殺してよ! ちょうど死にたい気分だったのよ。絶望というのは、朝起きて車を運転するたび、木に激突して死にたくなることよ。気安く言わないで!」▼「俺たちはムショを脱獄した札付きの凶悪犯だ」「次はわたしの車をカージャック? わたし一人だと自殺しそうだわ。送っていくわ。行き先はどこ? わたしは不幸だけど頭はいかれていないわ」。風変わりで左右の目の色が違う女は、無理やり男たちにくっついてくる。テリーはジョーに「お前の目にハートのマークが出ているぞ」。ケイトとジョーは一夜を共にする。翌朝テリーが訊く「どうせ一時しのぎの女だろ」ジョーはしかし「唾液がたまらん」「だれだって出るさ」「量が多い。どっさり」「唾液腺の腫瘍か、狂犬病かもしれないぞ」「テリー、あんな激しいキスは初めてした」。ブルース・ウィリスのボソボソ声と、ソーントンのたたみかけるような掛け合いが絶妙だ。ソーントンはアンジェリーナ・ジョリーが初めて結婚した相手。アカデミー脚色賞を受賞しています▼セリフのついでにこれも。ケイト「夫はキスが下手だった。最初のデートで映画に行って、彼が送ってきてくれて、わたしはキスを待っていたの。彼が近づいて、世紀の瞬間が迫ったと思った。でも彼は大口あいて…口が大きすぎてわたしのサイズと合わないの。アゴが外れたわ。アゴを外した男と結婚したわ。愛が何かわかった気になっていたの」。男二人ともケイトを好きになり、ケイトはどっちも好きになる。「インテリでデリケートな過敏症の男か、アクション・フィギュアのヒーローか、君が選べ」。彼らが「お泊まり強盗」と言われた所以は、独特のアイデアでメキシコに行くまでの道中で、銀行破りをしたからだ。支店長の自宅にセールスか修繕を装って訪問し、正体を明かし泊まり込む。危害は加えず夕食など共にし、早朝支店長を伴い出勤。銀行に入り金庫を開けさせ盗んで逃げる。だれにも危害を加えず、あくどい事もしないので評判になり、マスコミに取り上げられた。ケイトは泥棒たちに言う「変な話だけど、心の安らぎを感じたの。どっちかを選ぶなんてイヤよ。とても非人間的な気がするわ。わたしの愛はひとつだけど、とても大きいの。二人を包み込めるわ。あなたたちは無法者だけど、わたしも仲間よ」「僕らのいるところが君の家だよ。ジョーは厨房、僕は接客」「わたしの役目は」「できることをしろよ」「歌を歌うわ」ケイトは夜の海辺の焚き火のそばで歌い出す。男二人は顔を見合わせる。とてつもない音痴だ▼アカプルコの「タキシードでマルガリータ」の夢を果たすためには、逃走劇に幕引きをしなければならない。警察を完全に諦めさせるには、二人は死んだと思わせなければならない。ここでどんでん返しの重要人物として、ジョーの友だちのスタントマンが登場します。彼は恋人と一緒に、最後の大仕事のヤマを踏む。テリーとジョーには、今や賞金100万ドルがかかっていた…ケイトは何をするか。彼女は強盗計画があることを、警察にたれこむのです。とても後口がいい映画なのでオススメです。平凡な主婦に扮したケイト・ブランシェットの小技が効いています。例えば、男たちのケンカに呆れ、相手にしておれん、とばかりバーを出ていく、出口に向かって歩きながら、クイッとストレートのウイスキーを煽る、後ろ姿の手つき。

 

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