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シネマ365日

2016年10月18日

特集「腐女子が萌える」①
マン・オブ・スティール(2013年 SF映画)

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監督 ザック・スナイダー

出演 ヘンリー・カヴィル/エイミー・アダムス/ケビン・コスナー/ダイアン・レイン/アンチュ・トラヴェ

 

シネマ365日 No.1908

今どきのスーパーマン

特集「腐女子が萌える映画」

歴代もっともセクシーなスーパーマンといわれるヘンリー・カヴィル。彼は「肉体のカリスマ」マーク・トワイトの指導のもとに、過酷なワークアウトで筋肉を鍛えた、とある。赤いパンツを脱いだスーパーマン、どんなボディとドラマを見せてくれるか。これがね…かくも憂鬱なスーパーマンって過去にいたでしょうか。映画の半分以上、彼は悩んでいるのよ。彼クラーク・ケントは赤ん坊のとき、滅亡寸前のクリプトン星から地球に送られ33年、自分の備える人間とかけ離れたパワーゆえ、悶々としている。理解ある聡明な父(ケビン・コスナー)は、息子の異常な能力を軽はずみに見せるなと強く戒めたのだ。でもね、33歳といえば「自分探し」どころか、青春の葛藤はとっくに卒業しているオジサンの年齢でしょ。映画の前半、やたら哲学的な問答が多くて、早く空、飛んでくれないかな〜と思いながら見ていました▼コスナー・パパは自分の考えをひとつも押し付けず、「どんな大人になるか自分で決めろ。善人でも悪人でも、お前は世界を変える」。そういわれても優柔不断な息子は決心がつかない。ふらふらと教会に行き、牧師に悩みを打ち明ける。「人間を信用できないのです」。牧師が案外さばけた人で「まず信じてみることです。信頼関係は後から築かれる」と現実に即したやり方を教える。そこへ母星クリプトンから、クラークを探して宇宙を飛びまわり、やっと地球で探し当てた改革派のゾッド将軍が到着。クリプトン人が地球を支配する以上、地球人は滅亡するがやむをえないという過激派です。よその星から来て、居候させてくれというなら可愛げもあるが、お前ら滅びるのは仕方がないなど、勝手なことをいうやつです。クラークも地球は第二の故郷。ロイス(エイミー・アダムス)というガールフレンドもできた。彼女はクラークが宇宙人だとわかっても、彼が地球を救ってくれるヒーローだと信じている。彼女はデイリー・プラネットの新聞記者だ。特ダネを追って危険地帯の取材をものともしない。命に関わる危機に陥るが、もちろんクラーク、いやもはやスーパーマンと言おう、彼が助けるのだ▼ファンタジー同様の内容で140分は長すぎる、と思っていたのですが、それを救ったのがゾッド将軍とスーパーマンのガチンコ勝負。将軍曰く「わたしは戦士に生まれ、ひたすら腕を磨いてきた。お前はどこで鍛えた。地球の農場か」。この二人の戦場とは空であり、地上であり、宇宙規模のスケールです。将軍がスーパーマンを投げ飛ばすと、スーパーマンは、ビルの3つか4つぶちこわして貫通する。タンクローリーを蹴飛ばす、車を空中に放り投げヘリコプターを墜落させる、目は火炎放射器になって炎を吹く、高層ビルの壁を走って登り、どこに行ったのだろう、おお〜地面から飛び出してくるか。「お前が死ぬか、俺が死ぬか、ふたつにひとつ」という、待ったなしの真剣勝負。多分住民はみな避難したのだろうと思っていたら、バラバラとビルが崩壊するストリートで右往左往しているではないか。なんというはた迷惑な。誰もいないところでやれよ。このスピード感、製作・脚本はクリストファー・ノーランです。己の力をどう使っていいか悩んでいたスーパーマンは、将軍との対決で、初めて全知全能を振り絞る。得るべきものは不実で頼りない味方より、優秀なライバルですね▼「腐女子萌え」としてはもちろんヘンリー・カヴィルに一票ですが、ゾッド将軍もなかなか渋い男。彼は祖国クリプトンより地球人類に味方するスーパーマンが許せない。「自分はクリプトンの存続に一生を捧げてきた。その星がなくなるなら、もはや自分に使命はない」。一種、自殺のような形でスーパーマンに討たれます。もう一人、ゾッド将軍の副官のファオラ=ウルにアンチュ・トラヴェが扮しています。2年後の「黄金のアデーレ」のアデーレですね。本作では残念なことに、ほとんど黒いマスクで顔を覆っているので彼女の美貌がわかりにくい。完全な悪役です。ドイツ語訛りのない、流暢な英語を話しています。クラークの母親にダイアン・レイン。素朴なアメリカの農夫・農婦をケビン・コスナーとともに好演しました。新聞社の編集局長にローレンス・フィッシュバーン。「マトリックス」のときからだいぶ太って顔が丸くなっています。そしてこの人、ラッセル・クロウがスーパーマンのクリプトン星でのパパ。出てきたとたん、何か企んでいるだろ、と思ったのですが、まともな善人の役でした。ヘンリー・カヴィルは、地味目のスーパーマンで、クリストファー・リーブのようなカリスマは感じませんが、今どきのスーパーマンはあれでいいのかも。決戦を前に、ロイドとキスする時間が長すぎるような気がしたけど、目をつぶろう。

 

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