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シネマ365日

2016年11月18日

特集「アクション愛」②
ミッション:インポッシブル2(2000年 アクション映画)

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監督 ジョン・ウー

出演 トム・クルーズ/ダグレイ・スコット/タンディ・ニュートン

 

シネマ365日 No.1939

素手と肉体の信者トム 

actionLove

トム・クルーズとジョン・ウーのダブルアクション愛。見せ場作りというか、ファン・サービスというか(ふうん、なんで)という「?」もないことはないのですが、そんなもの太陽の前のケシツブです。タンディ・ニュートンがキュートですが、プロフェッショナルの諜報部員に伍して、なんで素人の女泥棒ナイアを噛ませるのか、よくわかりません。イーサン・ハント(トム・クルーズ)のボスがアンソニー・ホプキンスですけど、出ても出なくてもいい役なのに姿を現しヘンな指示を出します。そもそも今回の悪役、元CIAのアンブローズの彼女がナイアだから、ナイアをオトリにアンブローズを炙り出そうという、旧態依然とした作戦です。これがCIAのやることか。ナイアが好きになっていたイーサンは(そんなこと、よくない)と呵責を感じながら任務につきます。こういうところ、人間味があるとしてトム支持に動くのか、それでスパイが務まるか、と批判側に動くか。もちろんジョン・ウー監督は前者で突っ走ります▼オープニングそうそう、トムがスタントなしでロック・クライミングをやる。多分だれも信じないでしょうけど、トムは自分でやるのだ。命綱は消してあるがセーフティ・ネットはホントになしだったのですって。観客が信じなくてもあえて自分でやる。思うのだけど、「M:I」シリーズはすべてトムの美学によってつくられた映画なのだ。本作の興収は公開年度のトップだったけど、映画の評価としては、意外なことに賛否両論だった。理由は、マアはっきりいえばトムがあざといばかりに目立ちすぎ、ストーリーに不都合がありすぎるというもの。わからんでもない。オープニングからしばらくはむしろ退屈だった。「M:I」とは人が変わったように、女性に積極的なイーサン。ナイアと出会って数分でベッドイン。彼のライバルはホントに宿敵アンブローズか。ジェームズ・ボンドではないのか▼ウイルスを敵に渡さないために、ナイアは自分の体に注入してしまう。20時間以内に解毒剤を注射しないと死ぬ。イーサンは「必ず君を助ける。まだ19時間58分ある」と言い残し、摩天楼の高層から下界に向けダイビング。まあなんとダイナミックなこと。言葉を失う華麗なフォーム。でもいっちゃナンだけど、こんな難しい侵入(例によって宙吊り、しかもビルのてっぺんから)しなくても、もっとスパイらしいやり方、あるでしょう。変装の名人とハッカーの名人がいながら、やることは爆破と銃撃戦とパラシュート降下という、もろ肉体の武闘派なのだ。このスパイ映画はアタマを使わせないのか。まあいい。白い鳩が飛ぶようになって、やっとジョン・ウーらしくなってくる。バイオレンス炸裂し、スピードが狂奔する。崖の上の激闘は素晴らしい。ブルース・リー以外で、こんな見事に宙を飛んで蹴った俳優を見たことがない。もちろんトムが自分の体でやる空中回転キックだ。彼こそ肉体の信者です。断崖の決闘で胸スッとしたトムのファンは少なくないだろう。それまで、タンディ・ニュートンがいくらキュートだろうと、健気だろうと、ジョン・ウーがいかに気前よくボカスカ爆弾を破裂させたとしても、「素手と肉体で戦うトム」でないと、ミッション・ファンは耐えられない。トムはファンをそうしつけてしまったのだ。それがわかっているからこそ、彼はアクションに体を張って挑戦する▼勘定していなかったから、確かなことは言えないのだけど、シリーズ中、本作が最も「顔面はがし」が多かったのではないかしら。ベロン、と顔のゴムをめくるアレね。第一作で新鮮だったし、あってもいいけど、二度も三度もベロンがあって興ざめした。ベロン以外の、メーキャップの真髄を見せるべし。「ギャング・オブ・ニューヨーク」のダニエル・デイ・ルイスとか、「ハンニバル」のゲイリー・オールドマンとかね。

 

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