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シネマ365日

2016年11月23日

特集「アクション愛」⑦
エージェント・ウルトラ(2016年 コメディ映画)

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監督 ニマ・ヌリザデ

出演 ジェシー・アイゼンバーグ/クリステン・スチュアート

 

シネマ365日 No.1944

恋人は最強兵器 

actionLove

ジェシー・アイゼンバーグは、アクションの星になるのではないかしらね。本作は「ソーシャル・ネットワーク」の後で見たら、役の軽さが物足りないかもしれないけど、テンポは速いし、アクションのキレはいいし、けっこう面白かったわ。筋書きそのものは珍しくもない「覚醒もの」ですけど。ある日、目覚めて人が変わっちゃうっていう、あれね。こういう映画がヒットするのは無理ないわ。毎日判で押したように同じことを繰り返す日常が、何らかのきっかけによって劇的に転換し、古い皮を脱ぎ捨てたようにヒーローに生まれ変わる。覚醒願望って男にでも、女にでも、だれにでもある。潜在的な自己変身待望に応えることは、映画製作の永遠の路線のひとつです▼それにしてもアイゼンバーグのこのギャップ。彼扮するマイクはさびれた田舎町のコンビニでバイトの店番。ハッパ中毒でマンガを描いて時間をつぶし、恋人フィービー(クリステン・スチュワート)にプロポーズしようと、指輪を用意し、ハワイ行きまで計画したのに、搭乗寸前発作を起こしペケ。フィジーは(ああ、やっぱり)という顔で怒りもせず、さりげなくなぐさめる。フィジーが、これまたクリステンにしたら、かなりおとなしい「出来過ぎ」って感じの女の子。彼女の正体が、なかなかわからないのが、この映画をとぼけさせているファクターでもあります。マイクは町を出ようとすると精神的錯乱を起こすのです。そこへ謎の女性ヴィクトリア・ラセター登場。サングラスをかけてコンビニに現れ、マイクの前に立って、呪文を唱える。ラセターを演じるのがコニー・ブリットン。「アメリカン・ホラー呪いの館」で、幽霊に囲まれ奮戦する主婦が敢闘賞ものだった。ラセターがボソボソと呟いたキーワードで、マイクは覚醒する。いきなり彼を襲撃に来た男たちをスプーン1本でやっつけてしまう。目の前にあるものを何でも武器にしてしまう「イコライザー」顔負け。マイクこそはCIAの極秘「ウルトラ計画」で造られた無敵の最強兵器だった。ここはまるでジェイソン・ボーンです。表の顔はダメ男、裏の顔は殺人マシーンなのです▼しかしCIAは新たな人間兵器プログラム「タフガイ計画」を進め、それ以前の「ウルトラ計画」は凍結された、言うなれば古い殺人マシーンはもういらない、となって、生き残りのマシーンの一人、マイクを抹殺しに来たのです。ラセターは記憶を失ったマイクを覚醒させようと秘密裏に助けに来た、そしてフィービーはマイクのお目付役として送り込まれた監視員でした。そんなことは露知らぬマイクは、彼女が大好きに、彼女もマイクが本当に好きになってしまいます。CIAが次送り出す刺客を相手に、マイクの戦闘能力はますますハイレベルに。CIA本部では、マイク一人にドローンやミサイルまで持ち出す始末。いくらなんでもこれはちょっと大げさですが、人質になったフィービーを取り返そうと、マイクはついに決戦の場はホームセンターに。花火を連発させ車で突っ込み、激戦(?)を制したマイクは、ついにフィービーにプロポーズ。ただ、ディズニーみたいな結末にするなら、マイクとフィービーを襲撃者から逃がすために、あっけなく殺される保安官とか凄腕の刺客とか、こんな無駄死にさせなくてもよかったのに▼アイゼンバーグはともかく、クリステンは見どころってなかったですね。ごく平凡に終わっています。ヒットして美味しい作品かもしれないけど、続編が作られるのなら、やめておいたほうがいいですね。

 

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