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シネマ365日

2017年1月6日

特集「どっぷり楽しいお正月の映画」⑥
プレデスティネーション(2015年 SF映画)

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監督 マイケル・スピエリッグ/ピーター・スピエリッグ

出演 イーサン・ホーク/サラ・スヌーク/ノア・テイラー

シネマ365日 No.1987

忙しい「輪廻転生」

特集「どっぷり楽しいお正月の映画」

プレデスティネーション、つまり運命予定説ですかね。すべて現在の出来事は神の予定によるものだという。といったところで、この映画の何がわかるものでもないの。DVDのパッケージに「ラスト・ミッションに隠された衝撃の真実とは?」な〜んて、もう手垢のついた「衝撃」で、誘い込むのはやめて。衝撃ではなかったけれど、鬱陶しいくらいややこしい映画だわね。自分の理解力と記憶力を試されているみたいで(こういうの、イヤだな〜)と思いながら見ていました。映画の舞台になる時代は、1945年、1963年、1970年、1975年、1985年というふうに、主人公のイーサン・ホークは、時空を飛び越えて移動する時空警察の捜査官です。イーサンがバーテンをやっているバーに、ジョンとなのる男が現れ、自分は女だった、ジェーンだったと身の上話を始める。よっぽど手際よく書かないとワケわからなくなりますから(わたしのほうが)、ネタバレ満開でいきますね。バラしたところであっさりわかりゃしないわよ▼バーテンに、ジェーンに、ジョンに、爆発魔のフィルズ・ボマーは同一人物なのです。1970年3月、ビルの地下室で爆弾の処理に失敗した男ジョンは顔に大やけどを負い、何者かの助けによって未来に飛び、時空警察の組織によって治療を受け、別の顔を得る。これがバーテンの顔です。全快し最後の任務(後継者を見つけ育成する)を帯び、再び過去に向かいバーでジェーンに会う。つまりこの映画では過去の自分と未来の自分がひっきりなしに遭遇します。バーテンが聞いたジョンの話によると、元はジェーンという女性であった、孤児院育ちの天涯孤独、学力・体力・運動機能、様々な能力に恵まれながら活かせず、安っぽい告白ものを書いて生活している。ふとであった運命の男に裏切られ、妊娠し、帝王切開で女の子を産んだ。医師がいうには、自分には男女両方の器官があり出血がひどく子宮と卵巣を除き男性機能を残した。ジェーンが産んだ娘は誘拐された。11ヶ月の入院中手術を3度、すっかり男性になったが自分の運命を狂わせた男を見つけ、命で償わせたい。話を聞いたバーテンはジョンを連れて過去に飛ぶ。ジェーンがであった男はジョン、つまり未来の自分だった▼かなり「??」となってきますが、このへんはまだ我慢できます。じゃ、ジェーンはジョンとセックスして妊娠し、娘を産んだのね。その娘とは1945年孤児院に預けられた赤ん坊だから、自分の尻尾を追いかけるワンチャンみたいな構造なのね。百歩譲るけど、自分と自分でどうやってセックスするの? 映像で引っ張られながら見ている分には(そうか、そうか、そういうことか、へ〜)ですむのだけど、じゃ、バーテンはどこから現れたのよ。彼の裸に大きな傷があった。それで彼も手術を受けた両性具有者だとわかった。つまり、この映画では子供をつくったのも産んだのも、父親も母親も、みな一人の人物だということ。それが劇中何度も言われるセリフ「卵が先か雄鶏が先か」と同じで、誰が先か誰が後か、イーサンとジョン(ジェーン)の出生の根源は誰にもわからないってことなのね▼おまけにバーテンはルールを無視して頻繁にワープした後遺症として精神病の判定を受け、彼が世界中のテロの犯人だとわかる。バーテンが追い詰めた犯人は、汚いボロを着たホームレスで、歯は抜けてボロボロ、俺がテロをやったおかげで、未来の戦争と破壊を食い止めたとバーテンに報告する、でもバーテンは爆発魔を射殺する。自分で未来の自分を殺したことになるのだけど。あとはどうなるか? 知らない。映画はそこでエンドよ。やっと終わったわ。馬鹿馬鹿しい「自分オチ」内容だけど、この手の映画に「バニラ・スカイ」があったけど、ともあれ、イーサンとサラの力演と時空警察のエージェントになったノア・テイラーで保っている。ノア・テイラーは「アドルフの画集」でヒットラーを演じた俳優です。

 

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