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シネマ365日

2017年2月6日

特集「決断する女」⑥ 
3時間/THREE HOURS(2015年 日本未公開 アクション映画)

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監督 ハワード・フォード

出演 アンジェラ・ディクソン

シネマ365日 No.2018

母親は超人と化した! 

決断する女

知らなかったわ、この女優さん。アンジェラ・ディクソンというのね。ヒロイン・アクションの典型だけど、半端なアクションじゃなかったですよ。生まれたばかりの赤ちゃんがいるにしては高齢出産かな〜と思えるけど、キリッと引きしまった表情と痩せた長身の体で、走っているだけで絵になるわ。内容は女ジェーソン・ボーン、あるいは「96時間」女子版ね。リサ(アンジェラ・ディクソン)は国土安全保障省の元凄腕エージェント。大統領選の候補者である大物政治家との不倫で娘ソフィーを産んだ。産後ウツ気味の娘に母親は旅行をすすめ、リサはソフィーを連れてモロッコにいる。海岸で話しかけられた隙に娘を誘拐された。裸足のままリサは男たちを追う。はずみで男の一人が車に轢かれ、リサは殺人犯となってしまった▼地元の警察に事情を説明しても埒があかない。誘拐は3時間を超えると保護率25%。グダグダまといつく警官をあっという間に倒し(7人も!)、拳銃を奪い、建物の屋上から屋上へ逃走する。不倫相手に助けを求めるが「誰の子だというつもりだ。政治生命に関わる。大使館に行け。事情を話し救援を求めろ」冗談ではない。法事情の異なる外国で、投獄なんかされたら二度と出られない。子供が誘拐されたというリサの訴えに、警察が航空会社に照会すると、リサは一人旅だったというのだ。しかし女性警官がいう。「子供がいないのにあんなに動揺するかしら」「精神に異常をきたしているのだ、薬を持っていた」「ごく通常の抗ウツ剤です」「服用を中断したらどうなる」「興奮しやすく感情が激しくなります。母親は子供を助けるためならどんな力も出します。彼女はいま超人なの!」▼追っ手を巻いて逃げ込んだ部屋に若い夫婦がいた。彼らも誘拐された幼い息子を探し、情報を手繰り、有り金すべてを巻き上げられ、帰国もできない状態に陥っていた。リサは彼らから、誘拐犯の一人に「アンモニアの臭いがした」こと、人身売買組織が絡んでいることを突き止める。国土保障省の同僚ジェシカに協力を求め、男の車に放り込んだリサの携帯を追跡してくれと頼んだ。そこは国境の山岳地帯、捜索は「軍隊でないと無理」だという広大な荒野だった。「わたしもいくわ」彼女はグロック9ミリの携帯許可とともに出国の準備をする最中、何者かに射殺される。リサは孤立無援で荒地に入った。これでもか、これでもかと主人公を苦境に立たせるのは、ヒロイン・アクションのお決まりとはいえ、リサの屈強な体力と卓抜した格闘技と特殊技術が次々難関を凌いでいく。たまりませんな。なんで日本未公開だったのだろう。たぶん女優の知名度が低かったからね。名前じゃなく映画は見て決めるものよ▼「アンモニアの臭い」をヒントにリサは山奥の革工場を探り当てる。幼児を狙った人身売買の特殊マーケットがあり、青い目の女の子が一番高く売れる。幼ければ幼いほど数百万ドルでも払う。買うのは白人の富裕層。買い手は手に入れた子を見世物にする。商談がまとまれば子供は国境を超える。「話がまとまったぜ、自分で確かめな」男が投げ出した携帯から聞こえたのは、不倫相手の男の声ではないか。ここはいささか漫画すぎるわね。ともかくリサは娘と、誘拐されていた男の子を救出し、人身売買の男たちは射殺、倉庫は炎上し、地元警察が駆けつけたときは万事解決。「わたしは諦めない。死ぬまで戦うわ」と決めたのが、リサの決断のときでした。スカッとしたいときは是非オススメの1本。「美しいアクション」3大ヒロインに「ロング・キス・グッドナイト」のジーナ・デイビス、「ソルト」のアンジー、「アサシン」のブリジット・フォンダを数えていました。別格は元祖「戦う女」にリスペクトして「エイリアン」のシガニー・ウィヴァー、「ターミネーター」のリンダ・ハミルトン、番外にアンジェラ・ディクソンを入れたくなりました。

 

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