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特集「最高のビッチ」

2017年4月16日

特集「最高のビッチ2」④ 
リベンジ・トラップ/美しすぎる罠(2015年 日本未公開)

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監督 フォアド・ミカティ

出演 ロザムンド・パイク/ニック・ノルティ

シネマ365日 No.2087

殺し依存症

最高のビッチ

ゴーン・ガール」で鮮やかなビッチを演じたロザムンド・パイク。本作でも、またもやけっこうなビッチを見せてくれます。ちょっと前作よりスケールは小さくなったけど、パイクの善戦に目をつぶろう。フォアド・ミカティ監督って「ドッグ×ドッグ」しか知らないけど、いいと思うわ。ヒロイン、看護師のミランダ(ロザムンド・パイク)がレイプされるまでの導入部なんか、誰もいない、何もない、シンプルな部屋だけのシーンなのに怖いのよね。空気を映せる監督って惹かれますね。ロザムンド・パイクってあの通り愛嬌のない顔でしょう。だからこういう感情の凍結した殺人狂の役って似合うわ。それに比べて父親役のニック・ノルティが、娘を溺愛する心やさしい父親なのね。しまいに(ひょっとして俺まで)とビビってしまうラストなんか、うまかったわ▼レイプ事件が落ち着いた後、ミランダは刑務所にいる男ウィリアムに手紙を書く。手紙は開封もされず送り返されてくる。何通も書き続け「君の勝ちだ」と封筒の裏に書かれた返事を見て面会に行く。ぎこちない面会だったが、いつまでも過去に囚われているより、出直したいと思うというミランダに、男もだんだん気持ちを開き、ミランダに早く会いたい一心で、ムショ内の暴行に大怪我を負いながらも手向いせず、仮釈放にこぎつけた。ウィリアムのシャイロー・フェルナンデスが気色悪いこと絶品ですね。陰気で変態で、そのくせ人懐こいシャイな笑顔も作ってみせる。出所したウィリアムをミランダは、家の修繕を手伝わせ、飲み物を出し快く遇するが、男が優しげに振舞うのはミランダの前だけで、工具店の店員に接する横柄で意地の悪い態度など、こいつ全然改心なんかしとらんのである。危しミランダ…とは、しかし誰も思わないだろう。そんな程度のロザムンド番長なら、この映画など見ないほうがましと、みなわかっているのだ▼パパの可愛がっているワンちゃんベニーがなぜかミランダになつかなかった。ベニーをしばらく預かることになった。パパが迎えに来たら食欲がない。「食が細くなるような歳じゃない」とパパが心配するうち死んでしまった。ミランダは一人で大きな穴を掘り、ベニーを埋めてやる。汗をかいて作業するウィリアムに、ミランダが冷たい飲み物を作ってくれた。飲み干したウィリアムはややあって「腹の調子が」おかしいといい、トイレを借りに中に入り、気を失った。気がつくとベッドにいてミランダが見つめている。「キレイだ、こんなにやさしくしてくれるなんて」うっとり自分を見上げる男に、ミランダは冷たい微笑を投げ「あなたはレイプ犯。最悪の病気よ。わたしが忘れたと思った?」。男の目は恐怖で見開かれるがもう遅い。手足はしっかり縛り付けられミランダの言葉は悪夢のごとく響く。「凍結防止剤を入れただけよ。ベニーに入れたのと同じ量。ルームサービスよ。大丈夫、何も感じないわ」そういって腕を切り落とすのだ。「わたしは母を死なせたわ。ウィリアム、あなたにとって大切なものは?」「君さ」「本当にバカで分かりやすい男ね。レイプされているとき、こう思っていた。本当に入っている?小さくて感じなかったわ。あなたはいま感じているはず。見て確かめて」ウィリアムが自分の下腹に目をやり絶叫する。ミランダがいう「あなたが正しかった。わたしの勝ちよ」▼パパが来た。「ごめんね、パパ」とミランダ。「謝らんでくれ。お前のやることは何もかもわたしの理解を超えている。お前は強い子だ。だが分別のある強い子に育ったお前が怖い。心配でたまらん。人生を大切にしろ」「パパ、決着をつけたわ。彼はもう来ない」…殺しちゃったのね!母親に飼い犬にウィリアムに、彼女は殺しが好きなのよ。ミランダのまどろんでいた本性をレイプが覚醒させたのだわ。この先どうなる。そばにいるパパがいちばん「心配でたまらん」

 

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