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特集「最高のビッチ」

2017年4月19日

特集「最高のビッチ2」⑦ 
キャメロット禁断の王城(下) (2011年-2012年 TVドラマ)

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監督 クリス・チブナル/マイケル・ハースト

出演 ジェイミー・キャンベル・バウアー/エヴァ・グリーン

シネマ365日 No.2090

サタンの分身

最高のビッチ

終盤に入ってこれまで表に出なかったモーガン(エヴァ・グリーン)の過去や、魔術師モーリン(ジョセフ・ファインズ)と、アーサー王の母イグレーヌ妃の恋、魔術を使ってイグレーヌに変身したモーガンが、レオンテスに妻と王の関係をそれとなくバラし、二人の結婚生活をメチャクチャにする、その一方でモーリンにいいより、彼と一夜を共にし、キャメロット城を混乱に落とし入れ、ペンドラゴン城に帰る。王の権威失墜のため策を弄するのはこれまで通りですが、この映画でいちばん精彩を放っているのはどう見てもモーガンなのよね。男たちは二言目には組織だ、ルールだ、決まりだ、団結だといって、一糸乱れぬ組織力で勝負をかける。それはみごとな統率によってなされるもので、だから国の統治とかいう大きなことができるのね。しかるにモーガンはどうか。全く裸一貫よ▼裏切りもする、愛など信じない、征服することが生きがいである、彼女のセリフにこうあります。「男は自分たちだけが優れていると思う。感情に左右されるのはでも女より男。女のほうが忍耐強い」。建前社会で生きる男たちの忍耐も相当なものだと思うのですが、モーガンは一蹴。同じく魔術を使うモーリンとの違いは歴然です。モーリンは他人の体に触れない。「体に触れるとその人の過去と未来、抱えているトラウマが見えてしまう」。モーガンにとってはそれこそが魔術を使う甲斐というものではないか。何が見えようと現れようと、魔術の全ては身も心も魂も奪うためにある。悪魔と寝て何をとり決めしようと目的遂行のためには手段を選ばず。いい、悪いは別にして、悪にまみれても生きる力強さはモーガンのほうでは。彼女は自分自身さえかばっていない。他人を陥れ、裏切り、愛を信じない。それがどこから来たかというと、幼少時の父親の裏切りだったのですって。母親の死の後、オグレーヌと再婚した父は娘を尼僧院に追い払った。それまでは溺愛していたのにとモーガンはイグレーヌに怨念をぶちまける。「哀れな子ね」とイグレーヌは「あなたの母上を殺したのも父親、次は幼いあなたを殺そうとしたからわたしは城から脱出させたのよ」▼モーガンは事実を知ってショックみたいでしたが、今頃何がわかろうと、王位王冠を目の前にしたモーガンにとっては過去のあぶく。彼女はキャメロット城に入り、イグレーヌを刺殺、王座に着き王冠をいただく寸前、死んだはずのアーサーが帰城します。反逆罪を問う王と円卓の騎士たち。何だかこのあたりも多勢に無勢、モーガン一人に寄って集って、という構図に見える。反逆罪に問う王に、シビルは自分が計画したことで全て自分が指揮した、モーガンは関知していない、と進みでる。シビルは斬首、みすぼらしい小さな穴に投げ込まれる。丘の上から見ていたモーリンが「神などいない」とつぶやく。ブツブツと迫力ないやつね。関係ないだろ、なんでお前が出てくるのよ。モーガンはシビルがいなくなって途方にくれ、彼女の墓に突っ伏して泣く。「どうしたらいいの」そのときどこからか「王の子を産みなさい」と声が聞こえる。もちろんシビルの魂だろうけど。モーガンは魔術でグィネヴィアに変身、王の寝所を訪れ「いけないこととはわかっています、でも一人で耐えられない」シオシオと訴える。王は王で「君の夫は君を大切にするよういい残した」と、どこまでも調子のいいふたり。そのままベッドに。部屋を出たモーガンは魔術を解き、元の自分の姿に戻って夜明けのキャメロット城を出て行った。後のことはわからない。それにしても最後まで身ひとつで斬り結んだモーガンの凄まじさ。エヴァちゃん、あなたの適役ときたらこんな女、サタンの分身ばっか(笑)。フツーじゃないわ。いかれた女優ね。好きだけど。

 

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