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特集「B級映画に愛をこめて」

2017年5月4日

特集「B級映画に愛を込めて6」④ 
ロミオ・マスト・ダイ(2000年 アクション映画)

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監督 アンジェイ・バートコウィアク

出演 ジェット・リー

シネマ365日 No.2105

色男は死ね

B級映画に愛をこめて

父親の罪をかぶって香港の刑務所に収監されていた元警官ハン(ジェット・リー)が、弟が殺された知らせを受け脱獄、黒人ギャング団と中国系マフィアが対立するカリフォルニア州オークランドに戻る。ハンの父親は中国系マフィアのドンだった。ギャング対ギャングが敵を潰し合う、「用心棒」以来よくある構図です。ジェット・リーは好青年だと思います。身長は164センチと低いのですが、カンフーの技を競えば天下無敵、強いこと、美しいこと、惚れ惚れする男です。実をいうと「キス・オブ・ザ・ドラゴン」を見てジェット・リーにいかれてしまいまして、「超絶バイオレンス・アクション」の売り文句にドキドキしながらDVDを買ったわけ。「ロミオ・マスト・ダイ」(色男は死ね)ってタイトルも刺激的でしょ。ところがね〜▼導入部に登場するハンの弟ポーが来て女の子とイチャイチャする。敵の用心棒は目障りだから出て行かそうとすごむが、ポーはなまじカンフーの腕に覚えがあるものだから暴力沙汰になる、そこへポーの用心棒のカイが入ってきて敵を叩きのめす。ポーにいい加減にしろと注意するがポーは「部下のくせに偉そうにいうな」と耳を貸さない。長男が刑務所に入っているから次男のポーが親父の後を継いだ、しかし心もとないから、親父はいつもカイに身辺を見張らせている。ポーは翌朝電柱にぶら下がった死体となって発見される。それから兄貴の脱獄だ。暗黒街を仕切る器と思えない頼りない青年に時間取りすぎ。テキパキ運んでくれないとジェット・リーの出番が遅れて仕方ないでしょ。やっとアメリカについたと思ったらハンはタクシーの運転手に乗車拒否され、腹いせにタクシーを横取りし、男をまくためにいきなり乗ってきた若い女と出会う。これがハンの親父と対決中の敵方のボスの娘だ。ジェット・リーはあの通り、クルッとした愛らしい目をしている。童顔である。その顔がいやに白塗りで、そこへもってきて目尻を下げて、愛想よく女の話し相手になるのだ▼この映画を選んだのはカンフーの達人技が見たかったからだ。目も覚める技を見せてくれなくちゃ。ブルース・リーの眼光炯炯、野獣のような光る目と全然違うじゃないの。神業でなくともいい、ダントツの武術の天才でなくともいい、せめて人間技の秀才レベルでもいいから見たい、なのに監督はいつまでジェット・リーにニヤニヤさせておくのだ。もやもやしてきたところへ、ガンガン元気よく暴れるのはもっぱらギャングの手下たちではないか。彼らは身長があるし、引き締まった体で豹のように跳躍するからカッコいいのよ。ジェット・リーは早く天下無双のカンフーを披瀝しなければ、いいところみなもっていかれてしまう。別にわたし、ジェット・リーのおふくろでも育ての親でもないけど、焦ったわよ▼それになんでこんなにグズなの。現場に到着するのが遅いわ。本当にアータ元警官なの? 刑務所に入ったのは懲戒じゃないの? 弟を殺した黒幕は親父で、理由はできの悪い息子を野放しにしておくと縄張りを守りきれん。むむ。ポーを襲名させたのは自分なのに今頃そんなこというなよ。そこへカイがシマを独占しようと欲をかき、目の上のコブであるハンと対決する。幼馴染でありカンフーの上では伯仲するライバルだ。やっとこのシーンか。ところがこの最大のクライマックスが、昔の「必殺仕置人」の骨バキバキのレントゲンでお茶を濁すのよ。カイの頭蓋骨に蹴り一発で終わりなのだ。達人同士が秘術の出し比べとか、門外不出の必殺技を試すとか、もうちょっと工夫して欲しかった。第一この内容で115分は長すぎる。寝ちまえ。

 

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