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特集「B級映画に愛をこめて」

2017年5月6日

特集「B級映画に愛を込めて6」⑥ 
アウト・オブ・コントロール(2015年 日本未公開)

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監督 エイプリル・マレン

出演 キャサリン・イザベル

シネマ365日 No.2107

末はフルチかアルジェント

B級映画に愛をこめて

映画の内容を云々する前に、主人公なりヒロインに、どうしても共感できないなんぎな映画があります。本作の場合、二重人格の一方のヒロインなのですが、この人への拒否反応が起きてしまう。映画は記憶喪失した主人公グウェン(フラミンゴ)が、失った記憶を辿りながら「衝撃の事実」がラストで明かされるという定番ものです。心の傷が原因で記憶が消えているヒロインが、過去と現在を行ったり来たりしながら、自分を取り戻していくお話。12歳のときグウェン(キャサリン・イゼベル)は「フラミンゴ」というストリップ・バーの経営者サイラスに引き取られ、バーテンとして働いてきた。今は恋人のアスターと暮らしていて、結婚するつもりだ。グウェンの中にはフラミンゴというワイルドな人格が同居していて、サイラスが殺された事件をきっかけに目をさます▼このフラミンゴさんですけどね、パンケーキとミルクが大好きで、ダイナーで注文するのはパンケーキの大盛り。ところが火のついたタバコをパンケーキになすりつけて消す、ずかずかコンビニに入ってきてお金も払わず袋物の菓子を取り、ビリビリ破いて食べるわけでもなく、袋を逆さに振って中身を床にまき、椅子に縛り付けた人質男にはミルクを頭からざぶざぶ注ぐ、カートンにいっぱい入っているミルクを平気で床にぶちまける。あのね、食べ物を粗末にする人間って、男女国籍・年齢・古今東西を問わず、わたし、大嫌いなの。どんな心の傷があったか知らないけど、オープン早々「いらんわ、こいつ」となってしまったわ。グウェンにしても、なんでこう都合よく危機を脱するの? 彼女に尋問する保安官のやさしいこと、君みたいな若い女性がこんなことするなんて、何かわけがあるのだろう? あったら逃げてもいいのかよ。グウェンはあっちこっち聞き回って、サイラスが恋人を殺した犯人だとわかった、サイラスの家に行って銃を向けたらサイラスがいう「俺は殺していない、殺したのはお前だ」…グウェンは凍りつくが、よくよく聞けば射殺ではなく誤射なのよ。殺意も犯意もない過失でここまで騒ぐか、バカらしい▼まだある。殺し屋タイがサイラスを狙うのはなぜ、とグウェンが訊くと、妹ダコタの仇だってわけ。グウェンは「ダコタは殺されたのではなく、オーバードースで死んだのよ。わたし見たのだもの」と目撃証言。この映画どこまで行き当たりバッタリなの。で、サイラスはグェンに「お前のやったことはみなおれのせいにすればいい」と言って自殺。できすぎて声も出ない。フラミンゴの人格はグウェンに吸収されエンドマーク。殺し屋タイにはレミーという女友だちがいて銃を調達してくれていた。グェンとタイが銃をうけとりに行くとドヤドヤと警察が踏み込んできていきなり銃撃戦、レミーは「逃げな」とタイとグウェンをかばい射殺された。赤の他人にここまで身を捧げることに奇異を感じた。エイプリル・マレンはカナダの女性です。ゾンビ・ホラー系の映画を撮っていますが、本作ではダコタ役で出演しています。予算とギャラ出費の関係で、監督自らの出番となったのかもしれませんが、とても美人よ。末はフルチかアルジェントか(ともにホラー映画の巨匠)。

 

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