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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2017年5月26日

特集 LGBT—映画に見るゲイ226 
ボクらはいつも恋してる/金枝玉葉2(1999年 ゲイ映画)

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監督 ピーター・チャン

出演 レスリー・チャン/アニタ・ムイ/アニタ・ユン

シネマ365日 No.2127

笑って愛そう

特集「LGBT—映画に見るゲイ」

本作公開からわずか4年、2003年は香港映画界にとって悲しい年になりました。主演ふたりがあいついで亡くなったのです。レスリー・チャンが46歳で自殺、アニタ・ムイは40歳でがんによって。レスリー・チャンは「さらば、わが愛/覇王別姫」「ブエノスアイレス」「男たちの挽歌」などでトップの地位を不動にしていました。アニタ・ムイはジャッキー・チェンとの共演が多く、シリアスからコメディまで、幅広くこなせる女優として多くの映画に出演、「ルージュ」の演技は絶賛されました。本作をいま見るとチャンといい、ムイといい、実力派の達者な演技がなつかしいですね。「金枝玉葉」の続編ですが、本編で初登場したユンは、36歳にして貫禄さえ感じさせます▼粗筋というほどの粗筋もない、早く言えばドタバタなのですが、ゲイの組み合わせがこみいっています。人気作曲家サム(レスリー・チャン)とウィン(アニタ・ユン)は同居して新生活をスタートしたものの、サムはリズムが狂って作曲もできなくなる。ウィンが仕事をすれば忙しくなって家にいない、と考え彼女を男性歌手として売りだしたところ、バカ売れして新人賞まで取ってしまう。世間はウィンを男だと思っているから、サムはゲイの噂をたてられた。ふたりが住むマンションの階下に、謎の女性フォン(アニタ・ムイ)が引っ越してきた。彼女こそ男装の麗人として人気絶頂のとき、突如引退していまや伝説となった大スター、という設定だ。この大スターはなに故か、香港に寄港し人気者、ウィンと映画で共演することになる。フォンは豪華ヨットでゲイを公言している付き人オーと世界中を航行しているのだ。なにやら過去に愛のトラウマを持つらしいフォンは、だれも愛さず、気ままな独身生活を謳歌しているが心はさびしい。ウィンはサムを愛しているものの、ぐんぐんフォンに惹かれ、フォンもウィンを男だと思い「純真な白ウサギ」と呼んで愛する。サムは嫉妬して、ウィンは女だぞ、とばらすが「相手が男でも女でも、愛はかわらない」とフォンに一蹴される▼サムとウィンとフォンの三角関係が生じたわけね。でもね〜。いっちゃナンだけど、ウィンに扮したアニタ・ユンがあんまり子供っぽくて、普通の感覚なら(こんなン、相手にしていいのか、ひょっとして犯罪にならんか)って心配しなくちゃいけないような年格好なのね。どこから見ても女学生ですよ。サムとは明らかに年の差婚を感じさせる。ところがフォンとくれば、おしも押されぬ熟女である。フォンがウィンの目の前で、すっぱり下半身を丸出しにすると、ウィンはびびって飛んで逃げる(笑)。フォンはせせら笑い、ウィンが女だとわかったあとで、めでたくというかナンというか、始めた以上はしめくくらなくちゃ、という律儀なフォンの方針で、ふたりはベッドイン。学芸会でも、もう少し「らしい」場面にすると思うけど、どうにもこうにも、失笑するくらい幼いのだ。こんなアンバランスなふたりって、放っておいても別れちゃいますよ。それなのに、大げさなサムの愁嘆場が騒々しいとしかいいようがない。フォンが身を引き、サムとウィンはお互いの愛を確認しあってめでたし▼もう一組、フォンの付き人で根っからのゲイのオーだけど、彼女にホレ込むのがウィンの幼なじみユーロウだ。オーは女性しか愛さないと口を酸っぱくしてユーロウに言うが「一度でいいのだ、一度くらい、なんとかしろ」とユーロウというのが面白いやつなのである。万策尽き、ユーロウは女装してオーに近づき、目的を達する。オーは「100点満点の80点よ」と高得点をつけるが「あなたが女ならね」とあくまで軸足を動かさない。再び豪華ヨットに乗船し、フォントオーは出航する。あれだけ女が好きなオーが、フォンとなにもないのは不可解ではないか。あっちこっちに(?)は明滅するのだけど、この映画は笑って愛そう。天国のふたりも、そうするのがいちばんいいと言っている(笑)。

 

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