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特集「ディーバ(大女優)」

2017年7月8日

特集「ディーバ15」ジュリアン・ムーア⑧
9か月(1995年 家族映画)

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監督 クリス・コロンバス

出演 ヒュー・グラント/ジュリアン・ムーア/ジョーン・キューザック

シネマ365日 No.2170

鉄板ヒューさま

特集「ディーバ15」ジュリアン・ムーア

安心してみることのできるハートフルな映画です。監督がクリス・コロンバス、「ホーム・アローン」「ミセス・ダウト」「ハリー・ポッターと賢者の石」「ハリーポッターと秘密の部屋」「ナイト・ミュージアム」「ナイト・ミュージアム2」そして最高は「ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」。全部見ました。ストーリーがありふれているとか、結末がミエミエだとかケチをつけても、だからそれのどこが悪い、とケツのまくれる監督であり映画なのね。だからみなヒットする。映画の王道とは人が喜ぶ作品よ。本作だってコロンバス道まっしぐら。ジュリアン・ムーアとヒュー・グラントはどちらも1960年生まれの同い年です。このとき35歳でした。ヒューさまが「モーリス」「赤い航路」「フォー・ウェディング」「泉のセイレーン」などで、すでに幾つかの映画賞を取り俳優として人気驀進中だったのに対し、ジュリアンは一部で認められてはいたものの、まだ作品は少なく、ブレイク・スルーには程遠かった▼でもこの映画、大ヒットしてジュリアンの映画の中では最高ランクの興収をあげ、安定した女優としての高評価を得ます。勢いを買って翌年「ブギーナイツ」でオスカー助演女優賞候補となり、一挙にハリウッドの注目を集めました。物事、勝てば官軍よ。本作は、ラブコメの帝王、ヒューさまが水を得た魚のように面目躍如とした快作でして、ジュリアンはあくまで脇です。借りてきたお人形みたいに行儀よくしています。メイクなんかコテコテで、表情の動きが見えにくい。こういう時代もあったのだな〜と思いました。共演にはロビン・ウィリアムズ、ジョーン・キューザック。少ない出番で、さすがというか、いい味を出すから主役はビビリそうです。ジョーンなんか病室に聞き耳を立て、ジュリアンへのヒューさまのプロポーズに「やった!」と叫ぶだけでとても「いい女」になる得な人。ロビン・ウィリアムズはロシア人の獣医で妙な英語をしゃべり、人間のお産は初めてというトンデモ医師。ジュリアンとジョーンは友人同士、どちらも妊娠中で、同じ日に産気づく。二人が病院のベッドで向かい合い、陣痛に顔を歪めながら、夫たちの掛け声「もう一息だ」「えーい!」「頭が出たぞ。ひと踏ん張り」「ぎゃーッ」このお産のシーンで全員が集結するラストは、馬鹿らしいくらい大騒動のドタバタに仕上がっています。ぽかんと見ているしかない超おバカのド迫力です▼ヒューさまは子供専門の精神科医サミュエル。仕事も私生活も順風満帆、広い豪華なマンションに住み、真っ赤なポルシェを乗り回し、5年越しの恋人レベッカとの仲も熱々。レベッカは子供が欲しい。サミュエルの患者は子供ばかり。「父親なんかクソだ」と罵る子供ばかり相手にしているから、全然前向きになれない。おまけに現在の「完璧な生活」に子供は邪魔? そうこうするうちレベッカが妊娠した。煮え切らないサミュエルにレベッカは不安になり別居。気はやさしくてセレブだが、踏ン切りのつかないヤサ男を演じて最強・鉄板のヒューさまです。ジュリアンは慎ましく受けに回ってヒューさまを立てています。超音波で撮影した胎児。レベッカのお腹で健気に呼吸している男の子を見てサミュエルはウルウル。頭の先からつま先まで一挙、父親モードになる。無事出産した。夜泣きする赤ちゃんの声に「僕が起きるよ」やさしく夫は妻の耳元で囁き、子供を抱く。そっと起き上がったレベッカが見ていると、パパは上手にあやし、ママを振り返って微笑む。ケチをつけたら人間扱いされないような映画です。おしまい。

 

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