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特集「遥かなるミルキーウェイ/7月のベストコレクション」

2017年7月18日

特集「遥かなるミルキーウェイ/7月のベストコレクション」⑤
ドクター・ストレンジ(上)(2017年 ファンタジー映画)

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監督 スコット・デリクソン

出演 ベネディクト・カンバーバッチ/マッツ・ミケルセン/ティルダ・スウィントン

シネマ365日 No.2180

思考が現実をつくる 

18-20_7月ベストコレクション

オープニングそうそう、豪華なイリュージョン満載の魔術合戦。古い図書館から蔵書の一ページをカエシリウス(マッツ・ミケルセン)が引き破る。「その儀式は後悔しか生みませんよ、マスター・カエシリウス」と静かな声。ティルダ・スウィントンだとわかる。「胸騒ぎのシチリア」では声の出ないロック・クィーンだった彼女が本作では充分しゃべってくれる。おお、いいぞ。カエシリウスとその一団、「闇の魔術集団」と激しい魔術の攻防が始まる。ティルダはたっぷりした僧衣に深いフードをかぶり、現代のロンドンに舞い降りる。フードを取れば、うわ〜。スキンヘッドだ〜。青光りするピカピカの坊主頭です。後頭部の血管まで浮いています▼物語の主軸は二本。一本は主人公ドクター・ストレンジの成長物語。もう一本は至高の魔術師ワン(ティルダ・スウィントン)が闇の集団との激戦の結果、ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)を導いた魂の世界です。ストレンジは天才と呼ばれる外科医ですが、エラソーで傲慢、手術中平気でクイズを解きスタッフと無駄話。足でロックのリズムを取りながら、ヘイ、一丁上がり。言葉は全て上から目線、鼻持ちならないジコチュー男です。彼が交通事故で両手の機能を失った。自慢の手術はできない。リハビリも効果なし。恋人クリスティーンはER勤務の外科医だ。以前ERも手伝って欲しいというと「私は脊椎の接合や中枢神経の再生が専門、この先何千人も救う。ERは撃たれた酔っ払い一人だけ」クリスティーンは同僚の外科医ニックから求婚された。「ニックは名声もないし、誰も取材にこないけど、ニックと結婚するわ。あなたは自分が全て」。ところがだ。富と名声を得ていたストレンジは今やズタズタ。手術したニックに「私ならもっとうまくやれた。君のせいだぞ」と八つ当たりするのだ。「大丈夫だ、きっとよくなる」と励ました別の医師には「これほどの損傷を回復したやつがいるか、答えろ、ただの大卒君」イヤミの塊みたいな男です▼下半身不随、背骨の折れた男が急に病院に来なくなり、数年後街を歩いていたという情報を聞いたストレンジは、彼パングボーンに会った。彼は「俺は体を諦めた。意識を高めるしかないと思い導師や聖女を探した。師と出会い意識は高まり、魂は深まった。すると体が治った。もっと深く学びたかったが力が足りなかった。奇跡ということで帰ってきた。場所はカマー・タージ」ストレンジはカマー・タージを探しネパールのカトマンズに行く。そこは貧民窟のような場所だった。ワンにあったストレンジは彼女の言葉は全てインチキに聞こえる。バカにするなと胸グラをつかむと吹っ飛ばされた。「アストラル体です」とワン。本作には耳慣れない言葉がいっぱい出てきます。説明すればするほど混乱しますのであまり使わないことにしますが、基本的な単語だけ幾つか▼「アストラル体」とは「肉体を離れた魂が存在する場所。あなたは一瞬、アストラル界にいたのです」「この物質的な宇宙が全てだと?」。ワンは穏やかに「現実とは何? 感覚を超えた先になにがある? 存在の根底で意識と物質が出会う。思考が現実をつくるのです。この宇宙は無限の中の一つ。終わりのない世界。善意に満ち、命を育むものや悪意と欲望に溢れた暗黒の世界もある。そこでは万物の誕生より古くからある力が待ち受ける。そういう多元宇宙(マルチバース)にあなたが存在する意義とは?」ワンはイリュージョンで多元宇宙の一端をストレンジに見せる。引き摺り回されたストレンジは「弟子にしてください」平伏するがワンは冷たく「ダメです」放り出された。思考が現実をつくるなんて、この捉え方、とても明晰で簡潔で好きだわ。簡単に言えば「思いよう、取りよう」なのよ。ティルダが言うと意味深く、私がいうと下世話だけど、真実よ(笑)

 

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