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特集「遥かなるミルキーウェイ/7月のベストコレクション」

2017年7月19日

特集「遥かなるミルキーウェイ/7月のベストコレクション」⑥
ドクター・ストレンジ(下)(2017年 ファンタジー映画)

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監督 スコット・デリクソン

出演 ベネディクト・カンバーバッチ/マッツ・ミケルセン/ティルダ・スウィントン

シネマ365日 No.2181

人のためにあれ 

18-20_7月ベストコレクション

カエシリウスが率いる闇の魔術集団「ゼロッツ」は、地球を支配しようとする暗黒次元の主ドルマムウに仕えていた。カエシリウスは愛する女性を失った悲しみから立ち直ろうと、ワンの教えを仰いだが、ある時から「あの裏切り者のインチキ女」と呼んで、数人の部下を連れドルマムウの元に走った。カエシリウスが盗んだのは「カリオストロの書」と呼ばれる時間の研究書だった。ドルマムウは時間の支配者で宇宙の破壊者だった。無限の力を持ち、すべての宇宙を暗黒次元に取り込もうとしている。最大の狙いは地球。盗まれたページにはドルマムウとつながり暗黒の力を得る儀式が書いてあった。カエシリウスがワンを裏切り者と呼ぶのは、ワンの魔術は暗黒の世界の力、すなわち、世界破壊を目的とする連中の力を借りていることを指す▼「君が医師なら自然の摂理がわかるだろう」とカエシリウスはストレンジにいう。「すべては老い、すべては死ぬ。いつか太陽は消滅し我々の世界も滅びる。しかし暗黒次元は時間を超越している。その世界の一員となることで、我々のこの世界は理想郷となり永遠に生き続ける。私は世界を支配する気はない。ドルマムウに委ねるのだ。君はなぜここへ来た。傷を癒すためだろう。だがあの女の手品を見せられるだけだ。あの長寿の意味がわかるか。あの女こそ時間を支配している暗黒世界の一員だからだ。我々はあの女を倒し、ドルマムウを迎え入れる。彼が永遠の命をあたえてくれるからだ」。ストレンジはいいかえす。「違う、お前の顔を見てみろ。人殺しの顔だ。ドルマムウがそうした。そんなやつの王国が楽園か」。おいおい、科学、科学といっていたストレンジが顔相見で解決したのか(笑)。ワンは暗黒次元から力を得ていたことを認め、より大きな善のため教えに背いたと打ち明ける。悪もまた力なり▼ゼロッツとの決戦でワンは致命傷を負う。ワンとストレンジの魂はアストラル界で話す。「闇の未来を何度食い止めても次から次に押し寄せる」とワン。「死ぬのですか」とストレンジ。「見えたのはあなたの可能性です。あなたには善の心がある。しかし失敗を恐れ、傲慢であることがあなたを妨げている。もっとも大切な教えは“人のためにあれ”。私たちは時を選べません。死があるから生は輝く。残された時間が限られ生が短いことを知る。私は(死ぬ)準備ができているかですって? この一瞬を少しでも延ばそうとしている。雪を見ていたくて…」ワンは息を引き取ります。時間を支配し、ワープさせて同じ時間を繰り返す、そんな永遠のどこが天国か、地獄ではないか、死ぬときは死ぬのが自然の摂理だ、永遠の命とか、楽園などというドルマムウこそペテン師だ、要はそういうことね。それに永遠って憧れるほどいいものか。火の鳥じゃないけど、死なない生命を得たとしても自分ひとり生き残って何が楽しい。冗談じゃないよ。愛するパートナーや、面白いことを一緒にやれる相棒はみな死んでしまって、気心も知らんやつばかりに囲まれ話も合わない、そんな目にあう永遠の命のどこに生きる甲斐がある。ごめんだわ。自分が死ぬことによって、何かを誰かにバトンタッチできたらサイコーよ。ワン先生に賛成。だいいち、目的を達するためには悪をも退けないって、カッコいいわ。ケチくさい善を押し付けたりしないのよ。人のためにあれ、ね。ふうん。教えも簡単ですぐ覚えられていいわ。さすがマーベルね。とにもかくにも、ボディだとしてもティルダのカンフーは決まっていたし、高邁かつわかりやすい説は聞けたし、スキンヘッドはよく似合っていたし、そうそう、ティルダはよく、この映画で薄く口を半開きにしているのよ。恍惚とはかなさが入り混じった不思議な表情。前からこんなことしていたかな。大丈夫? ともあれ、満足しました。

 

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