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特集「意外な代表作」

2017年9月2日

特集「意外な代表作」② ジョディ・フォスター
フォクシー・レディ(1980年 青春映画)

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監督 エイドリアン・ライン

出演 ジョディ・フォスター/シェリー・カーリー/サリー・ケラーマン

シネマ365日 No.2226

女優道まっしぐら 

★01-05_意外な代表作

エイドリアン・ラインの監督デビュー作。39歳でした。このあと「フラッシュ・ダンス」「ナイン・ハーフ」「危険な情事」「幸福の条件」「運命の女」と話題作・ヒット作を連発します。数こそ少ないけれど、とても打率のいい監督です。本作でジョディ・フォスターは18歳。ヒロインのジーニーに扮し、女友だちの一人、アニーにシェリー・カーリー。映画にもなった女子ロックンローラー「ランナウェイズ」のボーカルです。映画ではダコタ・ファニングが、バンドのリーダー、ジョーン・ジェットをクリステン・スチュワートが演じました。だからこれ、今からみるとけっこう、話題作なのです。冒頭はパープル調のスクリーンに映るジョディ。カメラはベッドに横たわる足からなぞっていきます。蹴飛ばされたらカウント8は間違いなさそうな太い足。すやすやと眠る姿は健康そのもの▼そこはジーニーの家で、仲のいい女子高生ばかり4人が泊まり込んだ。彼女らはいつも行動を共にし、家を出て共同生活するのが夢だ。つまり4人とも家にいるのが面白くないのだ。ジーニーは母親が離婚、今はサムという中年の妻子ある男と付き合っている。アニーのパパは警官で、娘の素行にひときわ厳しい。マッジ、ディアドルもよく似た環境だ。夜更かしして学校をサボり、呼び出しを受けて母親がきつく叱る、娘は反抗的、ボーイフレンドができて飲み歩き、お定まりのランチキ騒ぎがあり補導され、引き取りに来た両親に大目玉、ふてくされ反省どころかまたもや事件を起こす。次から次、いつまでこのクソガキどもの「青春」に付き合わされるのか、エイドリアン・ラインの冴えは沈没したままか。まともな大人は出てこんのか。うんざりしているところへ、やっとこの人、ジーニーの母親メアリーの登場です。扮するのはサリー・ケラーマン。日本では「M★A★S★H」の女性将校が、多分いちばん知られているでしょう▼ジーニーのお粗末な振る舞いときたら、スーパーに買い物に行き、棚から袋菓子を無差別に取り、バリバリ袋を破って口に押し込み、床にポイ捨て。役柄とはいえ、われらがジョディのアホぶりに目を覆いたくなる。言い草がいい。「4人で丘の上の家に住むのよ。アボガドの木に囲まれた家に。音楽をかけまくるわ。友だち4人で家庭を作ると、あなたたち、ママを説得しなさいよ」そうはいくかい。マッジの年の離れた彼氏ジェイが出張に行く。留守中好きに使っていいといったら、友だちだという高校生らが大挙して押し寄せ、喧嘩が始まり家の中は壊滅状態。パトカーが駆けつけ「飲酒、麻薬所持、器物破損で逮捕。呆れるわ」引き取りに来た母親メアリーは「友だちのせいね。呆れるわ。ろくな連中じゃないわ」。ジーニーはアニーの素行に怒った父親が病院に入れると聞く。「アニーは監禁に耐えられないわ。自殺するわ」「同情するわ。アニーだけじゃない。あなたの仲間全員が病気なのよ。お酒と麻薬とセックスに現を抜かして。小娘のくせに背伸びしているのだわ!」「ママは人間が嫌いなのよ。自分にかまってくれる男以外は」「サムはいい人よ。しばらく一緒に暮らすわ。独立したいならこの家をあげる。サムも連れてこない。音楽を鳴らして乱行パーティーをやるがいいわ。若い子の裸は綺麗でしょう。どうせ私のヒップはたるんで醜い」…お母さん、あなたまで脱線しないで▼ジーニーとマッジは「バイトして弁償します」としおらしくいうが「俺が愚かだった。バカを見た。10代の非行グループじゃないか。出て行け!」。アニーは病院を脱走した。ジーニーはアニーのボーイフレンドと夜通し探し歩き、チンピラに囲まれクスリでフラフラの彼女を見つける。その場は脱出したものの男たちが追ってくる。ジーニーは広い野原まで逃げてきて、正体をなくしているアニーにいう「あなたは非行を重ねて両親を苦しめてきたわ。気持ちはわかるけど、それは自己逃避よ。結局は自分を弄んでいるだけよ。アニー、聞いて。何もかもうんざり。まともに生きるのよ。学校を卒業してジェイに弁償するのよ。ちゃんと働くのよ。でなければ私たち、人間のクズだわ。二度とあなたの尻拭いはごめんだわ」▼そこへ追ってきたチンピラたちの車が突っ込んできた。アニーは車の下敷きになり救急病院に搬送されたものの息をひきとる。マッジはジェイと結婚。花嫁を見送った後ジーニーは墓地へ行き、アニーの墓に花を捧げる。ジーニーは家を出て「一人でやっていくわ。働きながら大学を出るわ。ママを呼びたいの。今まで言えなかったけど、愛しているわ」。ま〜ね、一人は死なせなくちゃ収まりつかないだろうとは思っていたけど、辛口の締めが効いてやっと見られたわ。それにしてもジーニーの、真面目な優等生への激変ぶりは何よ。一挙に「ジョディ・フォスター」になっちゃって。頰なんかふっくらして子供子どもしているけど、女優道まっしぐらの迫力はすでに備わっています。

 

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