女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「祝カンヌ国際映画祭女優賞/ダイアン・クルーガー8日間」

2017年9月13日

特集「祝カンヌ国際映画祭女優賞/ダイアン・クルーガー8日間」③
ザ・ターゲット(2002年 日本未公開)

Pocket
LINEで送る

監督 ジャン=ピエール・ルー

出演 デニス・ホッパー/クリストファ・ランバート/ダイアン・クルーガー

シネマ365日 No.2237

ダイアン、デビューする

★11-14_ダイアンクルーガー1

英国ロイヤル・バレエ団でプロのダンサーを志していたダイアン・クルーガーが怪我で断念、モデルに転向したのち女優に。デビューしたのが本作「ザ・ターゲット」です。26歳でした。ボディガードの依頼を受けたヒットマン、アレックス(クリストファ・ランバート)が、弁護士ロバート・ナイル(デニス・ホッパー)と娘エリカ(ダイアン・クルーガー)の警護を請け負う。ナイルは麻薬王クリストの資金洗浄役で、裁判の重要参考人でもあり、証拠隠滅のために消されようとしている。任地は南アフリカのケープタウン。ヨーロッパ社会の常識が通用しない土地で、事態はどう動くのか。まずエリカが誘拐された。アレックスとナイルは娘を取り返しに行くが、銃撃戦でアレックスが打たれる。腹部の傷を隠して帰路の車を運転していたアレックスは出血のため気を失う。運転を交代したナイルは、見る限りの視野に赤い土と空しかない道を延々と運転し、とある集落に到着する。つまりボディガードは助手席で伸びていただけなのね▼エリカは父親がいかがわしいビジネスに手を染め「あなたのやっていることなんか、詐欺師よ」といってビンタを喰らう。おまけに恋人はクリストの部下に殺されてしまった。パパ憎し、の塊である。この集落にはロバートがママと呼ぶ黒人女性がいて、彼は子供の頃ここで育ったらしい。ヒットマンであるアレックスは少年時代、侵入してきた男に父親と母親を射殺された過去がある。この侵入男がロバートで、アレックスは両親を殺した男の警護をすることになったというめぐり合わせだ。ロバートはあらかじめアレックスの履歴をつかんでいたから、彼があの時の子供だと知っている。そのせいかどうか、アレックスが窮地に陥った時必ず助けるのだ。どっちがボディガードだ▼曖昧さをふんだんに盛り込んだ不思議な映画なのだが、ダイアン・クルーガーだけが輪郭がはっきりしている。わがままで両親の愛を知らず勝手なことばかりしているが、芯はしっかりしていて、証拠不十分で釈放されたクリストが自分たちを殺しにくるとわかったら、集落の住人の安全確保のため、父親を助けて岩窟に避難させる。一番先に怪我をするのはこれまたアレックスで、クリストに殺されそうなピンチにも遭遇、一発で彼を射殺するのはナイルなのだ。このボディガードは何をしに来たのだろう。クリストが死んで一件落着、岩窟に避難していた住民は集落に戻ってくる。エリカは子供を抱き、一族に溶け込み、何やらここで暮らしてもよさそうである。エリカが恋人とベッドにいて、ナイルの指示で訪ねてきたアレックスが「父上が呼んでおられます。お戻りください」と頼んでも(ふん)。パパが部屋に様子を見に来ても、不貞寝したまま返事もしない。デビューしたときからタカビーね。それがまた堂に入っているのだけど。デニス・ホッパーの板についた不良オヤジと、ダイアンのデビューだけが見どころでした。

 

Pocket
LINEで送る