女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「B級映画に愛をこめて」

2017年9月25日

特集「B級映画に愛を込めて7」⑦
女と男の名誉(1985年 コメディ映画)

Pocket
LINEで送る

監督 ジョン・ヒューストン

出演 ジャック・ニコルソン/キャスリーン・ターナー/アンジェリカ・ヒューストン

シネマ365日 No.2249

女優が面白くない

★23-26_B級映画に愛をこめて7-2

ビッチと悪女をやったらサイコーの女優ふたりが出演しているのに、全然生き生きしていないわ。一匹狼の殺し屋アイリーンにキャスリーン・ターナー、マフィアのドン、プリッツィの長男の勘当された嫁メイローズにアンジェリカ・ヒューストン。「組織」に頭の上がらない殺し屋チャーリーが、ジャック・ニコルソン。主な登場人物はこれだけで、女たちは組織の外れ者、逸脱者として初めから位置付けられています。ラヴェンダー色のドレスを着たアイリーンに、一目惚れしたチャーリー。アイリーンが自分と同業者の殺し屋だと知ったものの、チャーリーは結婚する。組織はアイリーンがポーランド人だということで難色を示す。チャーリーが生まれたとき、ドンは「どんなときもお前を守ってやる」と血の結束を契る。その代り何があってもファミリーには背けない。シシリアン・マフィアの掟です▼アイリーンがファミリーから金を奪った張本人だと知ったチャーリーはショックを受けるが、ドンの命令で奪った金に利子をつけて返すことになる。ファミリーが大株主である銀行の、頭取フェラージが横領を働いていることが明らかになり、チャーリーはフェラージの誘拐を命令される。アイリーンのアイデアで誘拐は成功するものの、犯行現場に居合わせた警部の妻をアイリーンが射殺した。それまでナアナアだった警察はマフィア撲滅に動き、締め付けがきつく、他のマフィアはプリッツィ・ファミリーに反発する。メイローズは元チャーリーの婚約者。チャーリーへの嫉妬から父親ドミニクに、チャーリーから暴行を受けた過去があると話す。チャーリーが邪魔者だったドミニクはチャーリーの殺害を、結婚相手とは知らずアイリーンに頼む。ところがドミニクが殺害され、チャーリーがドンの後継者となる。これでアイリーンの地位は安泰。彼女は早速利子つきで返した金を、全額自分に返して欲しいとチャーリーに頼む。ファミリーは警部の妻を殺害した犯人として、アイリーンの死体を警察に突き出すことに決め、殺害をチャーリーに命じる▼荒っぽい展開です。チャーリーは妻を殺せるはずがないと拒むが、ファミリーを離れて生きていけない。アイリーンに電話して会う手はずを整えるが、電話の調子からアイリーンは危険を勘づく。アイリーンはサイレンサー、チャーリーはナイフで向き合う、チャーリーのナイフがアイリーンの喉を貫く。チャーリーはメイローズに電話し、元の鞘に納まる。チャーリーがけろりとメイローズに電話する割り切り方は、あっけにとられる。結局は保身のために女を殺す男、男を取り返す女、突然殺しあって終わりのラスト。キャスリーン・ターナーはミステリアスな雰囲気のある、いける女優です。容貌の劣化のことばかりいわれるけど、それを言うなら整形崩れの劣化女優のほうがもっとひどい。連続殺人鬼もやれば探偵もやり、男を殺す女を演じる「ローズ家の戦争」なんか、鬼気迫るコメディだった▼確かに本作でアンジェリカ・ヒューストンはアカデミー助演女優賞を取ったけれど、これといった見せ場は高い鼻だけだった。アンジェリカは監督ジョン・ヒューストンの娘です。アダムス・ファミリーのほうがよっぽど面白かった。それに、みなファミリーのドンの演技がすごいというけど、口の中でむにゃむにゃ言っている爺様のどこがすごい。権力がある? その割には金を返せ、女を殺して警察につきだせなんて、金にせこくて痛めつけるのは女なのかよ。ポーランド人だから信用できない? 組織のドンともなれば、もう少しグローバルに対応してほしいわね。女優が面白くないからこの映画は気がぬけているのよ。ジョン・ヒューストンの限界ね。

 

Pocket
LINEで送る