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特集「B級映画に愛をこめて」

2017年9月26日

特集「B級映画に愛を込めて7」⑧
パワー・ゲーム(2013年 サスペンス映画)

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監督 ロバート・ルケティック

出演 リアム・ヘムズワース/ハリソン・フォード/ゲーリー・オールドマン/アンバー・ハード

シネマ365日 No.2250

冗談でしょ

★23-26_B級映画に愛をこめて7-2

大げさすぎるわ。ドジ踏んだ若い社員を脅して産業スパイをやらせる、大手IT企業の社長ワイアットにゲーリー・オールドマン、ライバル社の社長ゴダードにハリソン・フォード。潜入社員アダムがリアル・ヘムズワース。彼の恋人エマにアンバー・ハード。俳優は豪華ですね。映画はしょうもないけど。アダムは社長出席のプレゼンの席で独創性がないとこき下ろされ食ってかかってクビ。仕方ないわよね〜。彼のチームも全員解雇。腹たちまぎれに開発費の予算が残っているカードで豪遊して、使い込みが社長にバレ、刑務所行きを言い渡される。身から出たサビでしょう。それが嫌ならゴダート社に潜入して新商品の情報を盗め。要は犯罪者が巨大企業の社長ってことね。冗談でしょ。おまけに企業の存亡に関わる秘密指令を、使い込みするような馬鹿な社員にやらせるのね。この辺りでもう眠たくなります▼それに、アダムって男の子、イケメンの気持ちのいい好青年だけど、場面に関係なく脱ぎたがる。191センチの美々しい肉体だからわからなくもないけど、上半身裸でうろうろするシーンありすぎ。彼は天才エンジニアの役なの。そうは見えないわね〜。「マジック・マイク」続々編がオススメよ。アンバー・ハードは謎めいた美女として最初のパーティに登場します。アダムと意気投合して家に連れ込む。朝になると追い出す。彼女はマンハッタンのセレブ族で、川向こう、つまりブルックリンの「庶民派の味見をしたかっただけ」としたたかなご意見。アダムが潜入に成功し、社長面接の席にエマが同席し、新製品販売戦略部長だとわかる。二人の仲は改めて仕切りなおし。息子を亡くしたゴダードに、アダムは身の上話をし、自分は母を亡くして父と二人暮し等々。すっかり社長の気にいられる。ハリソン・フォードは頭を剃って大入道みたい。こんな品の悪い顔だった? 髪って大切ね▼情報を手に入れたアダムはこれでお役ごめんにしてくれとワイアットに頼むが、どっこい、痩せても枯れてもゲーリー・オールドマンである。次々難題をふっかけ解放してくれない。アダムだけでなく解雇した同僚、家族も巻き添えにしてやると、言った尻からアダムの右腕ケヴィンを車で跳ねる。「チャイルド44森に消えた子供たち」みたいな渋い脇役もやっているのに、悪役が好きなのでしょうか。それにしても「レオン」の極悪ぶりが薄まったわ。結論をいうと、ライバル落としのため、アダムを利用したじい様たちは、逆にアダムにしてやられ、FBIに逮捕される幕切れです。厳しい企業間闘争を生き抜いて、自社を一流企業に育て上げた経営者が最後にコケにされるのよ。この映画に敬老精神はないのか…というにしては、じい様たちがお粗末なのよね〜。そもそも犯罪に手を染める経営者なんて、設定したレベルが低いわ。アダムだってウダウダいっているばかりで、FBIが接触してきた段階で手は打てたでしょうに。32年間、警備員やって、男手ひとつで息子を育てた父親を負け犬呼ばわり。最後に「パパが正しかった」とつぶやき、父親は息子の方に頭をもたせかける…おい、これ、逆だろ。パパ、ごめんね、と言ってもたれかかるドン柄のでかい息子を、枯れてしなびた親父がしっかり抱きとめてやるのがフツーだと思わない? とにかく調子ずれているわ▼最後にアーバン・ハード。最初の台詞でのけぞらせてくれるけど、あとが尻すぼみです。だいたいベッドからバスルームに入り、長々シャワー使っているのがゆったりしすぎ。アダムがエマのケータイからコピーするための時間稼ぎでしかないシーンです。大企業の幹部の緊張感って皆無ね。いくら映画でもサイテーのリアルさは欲しいわ。最後は会社を立ち上げたアダムの元にエマが面接に来てハッピーエンド。サスペンスに始まりスリルで味付け、青春映画でトドメ、と言いたいけど実際は、ドジ社員の暴走で始まり、恐喝に屈し、年季の入ったじい様たちに翻弄され、友だちに助けられ、青春映画でカッコつけた、というのが正しい。おやすみ。

 

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