女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「ヤバい女」

2017年11月7日

特集「ヤバい女」⑦
ケース39(2009年 日本未公開)

Pocket
LINEで送る

監督 クリスチャン・アルバート

出演 レニー・ゼルウィガー/ジョデル・フェルランド

シネマ365日 No.2292

悪魔は言った「あなたと住みたい」 

06-09_ヤバい女1-2

日本未公開ですが、面白かったですよ。クリスチャン・アルバート監督の「パンドラム」も、小品だったけど、わりと見せてくれたしね。本作の「ケース39」は、ヒロインの社会福祉士エミリー(レネー・ゼルウィガー)が抱える39件目の案件だということ。少女がオーブンで焼き殺される、というえげつないシーンで開幕します。父親と母親がガスのスイッチを入れ、あわや丸焦げというときにエミリーが駆けつける。両親は児童虐待で刑務所入り。残された少女リリー(ジョデル・フェルランド)は里親が見つからない。リリーはエミリーになつき、「あなたと住みたい」という。エミリーは上司を説得し一緒に住むことにする。ある日出勤したら職場の様子がヘン。リリーと同じセラピーのグループの少年が両親を惨殺したのだ▼リリーのカウンセラーでエミリーの恋人ダグはリリーを疑う。その夜、ダグは耳から、目から虫が出て背中まで真っ黒になって蜂に襲われて死ぬ。リリーに不審をもったエミリーは刑務所の両親に会いに行く。母親は「あの子は娘じゃない。悪魔の化身かも。私には兄弟がいた。夫には姉妹がいた。あの子が生まれて死んだ。私とエドワード(夫)は次が見つかるまでのつなぎよ」。父親は「彼女は何者? わからん。俺の子供じゃない。学校でいじめられている哀れな10歳児でもない。あの子を預かったって? しばらく居つくぞ。気がすむまで。あいつはやさしさに付け込み何もかも奪い去る。俺の家族は完全に破壊された。あいつは千里眼だ。何もかも予知する。東洋の輪廻という考え方によれば魂は永遠に生き続けるそうだ。あいつは悪魔の魂を持って生まれた。目的は人に地獄を見せることだ。絶望を。あいつはほとんど眠らない。死を恐れるな。絶対怖がるな。そうすれば優位に立てる」▼リリーは正体を現す。エミリーの恋人は殺されたし、リリーを焼き殺そうと提案した刑事のマイクも殺されてしまう。エミリーの味方はみな死んでしまう。エミリーは部屋に閉じこもり頑丈な鍵をかけたが、リリーはドアを打ち破り、ぞっとする笑顔で「もう逆らわないで。私に従うの。いい? 毎日アイスクリームを食べたいと言ったら、そうするのよ」「のぞみは何?」「あなたが望んだことよ。愛してほしい」。ジョデル・フェルランドがあどけない美少女だけに、笑顔が悪魔的だ。千里眼でエミリーのトラウマをえぐります。「結婚しないのはお母さんのせいね。自分の中にお母さんの血が流れているから」。エミリーは睡眠薬でリリーを眠らせ、家に火を放ち焼き殺そうとします。消防車が来たころ家は焼失。リリーは死んだはず、だったのですが、ちゃんと車にいまして、エミリーは狂ったように暴走する。恐怖のせいもありますが「怖がらずにいれば優位に立てる」とリリーの父親が言っていたからです。「私は怖くない、怖くない」と言い聞かせながら海へダイブ。沈んでいく車から脱出しようとすると、長い指のしわだらけの手が伸びてエミリーをつかむ。必死で突き放しエミリーは海面に浮かび上がる。リリーは死んじゃったのか、怖がらなくなったエミリーに効力は及ばないと知って他の誰かに鞍替えしようと去ったのか、わかりませんがとにかく悪魔少女は消えた。悪魔に付け込まれるのは「善人」らしいし、善人とくればレネーほど人の好い顔をしている女優はいませんから、適役でした。「毎日アイスクリームを食べる」悪魔もおかしいですが、まあいいとしよう。女優陣健闘。

 

Pocket
LINEで送る