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特集「偏愛力」

2017年11月10日

特集「偏愛力3」①
ジェーン・ドゥの解剖(上)(2017年 ホラー映画)

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監督 アンドレ・ウーヴダル

出演 ブライアン・コックス/エミール・ハーシュ/オルウェン・ケリー

シネマ365日 No.2295

彼女は生きている! 

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超一級のホラーよ。わずか87分の尺に堪能できる。感動したわ。「ジェーン・ドゥ」とは身元不明の女性の遺体のことです。バージニア州グランサム郊外の一軒家が現場。強盗が入った形跡もなく床にはおびただしく血が流れ、ピストルが落ちてあり、4人の惨殺死体。助けを呼ぼうとした血まみれの受話器がぶら下がっている。保安官は地下で土に埋められた裸の美しい女(オルウェン・ケリー)の死体を発見する。なぜ彼女だけが地下に、裸で、いったいどこから来た女性なのか。手がかりのないまま、ジェーンはティルデン遺体安置所&火葬場の検死官、トミー・ティルデン(ブライアン・コックス)と助手である息子のオースティン(エミール・ハーシュ)に引き渡されます▼こけ脅しの悪霊やゾンビではなく、検死官の冷静な分析によって物語は進みます。「執刀は検死官のトミー・ティルデン、助手はオースティン。第一段階は、外部の検証、続いて心臓と肺、消化器を確認し、最後に脳を調べる。遺体は20代半ばから後半、白人女性。肌の状態は正常。出血打撲の跡もなく、目立った外傷はなし。毛髪は茶色。瞳の色はグレー。目の濁り具合だけなら死後数日だ。死斑は出ていない」「父さん、手首と足首が折れている。関節が粉々だよ」とオースティンが発見する。「鼻腔に炎症なし。耳の中はきれいだ…遺体の舌が切られている。筋状の傷がある。外部に精液はついていないが内側が傷だらけだ。意図的だ。舌が切られ、関節は砕かれ膣内は損傷」息子は(どういうこと?)と目で訊く▼ベテランの父「まだ先は長いぞ。内部の検証に入る。肺が真っ黒だ。1日10箱、30年吸い続けなければこんな肺にはならん。肺がこんなに焼けていたら全身に第三度熱傷を負っているはずだ。どういうことだ。銃創もないのに銃弾が出てきたようなものだ。心臓に傷跡がある。すべて外傷だとしたら体はズタズタだろうが、彼女は原型をとどめたままだ」父は一呼吸おき「こんな殺し方をするのは相手を苦しめたいときだ。何があった?」。胃と消化器を調べる。「麻酔に使われる花だ。これで内臓の傷に説明がつく。彼女は北部から来た。埋葬布か何かが胃酸にも溶けないで残っている。抜いた歯を布で包んで飲み込ませたのだ。まず手足を縛って声が上げられないよう舌を切断し、毒を飲ませ体の自由を奪い、布を飲み込ませた。内臓を切り刻んで傷だらけにし、極め付けに肺を燃やした。まるで生贄だ。外傷も負わせずこんな風に殺せるなんて。爪ひとつ割れていない」「父さん、嘘だろ、皮膚の裏に図形が描いてある」外は嵐になった。電球が消えてついた。「ただの遺体じゃない。彼女はきっと何か隠しているのだ」焼却炉から火が吹き出て床に広がった。消火器で消す。「脳を調べよう。何かあるはずだ」頭蓋骨がぱっくり開く。「他の臓器は傷だらけなのに、脳だけは何ともない。死因が分からないはずだ。彼女は生きている! きっと何か原動力のようなものが働いて彼女を生かしているんだ」。布の文字はレビ記20章27節だった。「男か女で霊媒や口寄せがいるならその者は必ず殺されなければならない。彼らは石で打ち殺されなければならない。彼らの血の責任は彼らにある」。父親は言う。「魔女は迷信だ。しかし魔女伝説が根強く残っている地方もある。彼女の場合は、残酷な方法で拷問された。儀式で魔女を取り去ろうとした結果、無実の女性を悪魔に変えたのかもしれない」

 

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