女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「偏愛力」

2017年11月17日

特集「偏愛力3」⑧
アナベル 死霊館の人形(下)(2015年 事実に基づく映画)

Pocket
LINEで送る

監督 ジャン・R・レオネッティ

出演 アナベル・ウォーリス

シネマ365日 No.2302

強く善良であろう 

15-19_偏愛力3-2

新しい家でも不思議な現象はおさまらない。レコードが勝手に鳴り出したり、同じアパートに住む幼い兄妹が、リアの乳母車がトラックに轢かれる絵を描いたりする。部屋の中に見知らぬ白い長い服を着た少女がミアに向かって突進し、体当たりする直前で大人の女に変わるのをミアは体験する。一瞬後にその幻影は消えている。得体の知れない不安を抱えたまま、ミアは本屋を経営するエブリンという女性と知り合います。彼女は娘ルビーを自分の過失から交通事故で失い、後追い自殺を図ったが死んだ娘の声に止められた。自分はまだ生きてやる任務があると知ったエブリンは、悩むミアのよきカウンセラーになります。そしてヒギンス夫妻の娘が属していたカルト集団は人形を媒介として人間の魂を奪いたいのだ、人形に憑いた悪魔はリアの魂を狙っているのだと教えました▼最初から人形を「アナベル」と便宜上書いてきましたが、正しく言うと、アナベル・ヒギンスの霊がついている人形です。ミアは悪魔払いをしてもらうため、教会のベレズ神父にアナベルを預けます。その帰途神父は襲われ、人形はアナベルの霊が持ち帰った。神父は今夜アナベルの悪霊がジョンの家にリアの魂を奪いに行くとジョンに告げます。家では悪魔がリアを隠し、ミアを襲い翻弄していた。ジョンとエブリンがドアをこじ開けると、人形を抱いたミアが窓から身を投げようとしている。ジョンがミアを止めると、エブリンが人形を抱き取り、身を投げた。娘への贖罪として残された者の務めを果たしたのです。エブリンの自己犠牲によって悪魔は退散する。気がつくとリアはベッドに戻っていた。ジョンとミアは引っ越し、アナベルを見ることはなくなった。ある店にアナベルは飾られていた。娘への贈り物を探している母親が、よくできた人形に目をとめた。アナベルは再び人の家に入った。そして冒頭の看護師の訴えに戻る。奇妙な現象で悩まされている…エド・ロレイン夫妻は人形を引き取り、自宅の厳重なケースに入れて、月2回、呪いを封じ込めるため祈っている▼悪魔は魂を奪ってどうするのか。うろ覚えだけど、人間の姿形を得て、地球上に仲間を増やしたいのだという映画を見た記憶があるわ。つまり、悪魔は人間と地球を植民地化したいわけね。で、誰にくっついたらいいのか、あちこちで狙っているというわけ。まるで魂の押し込み強盗みたいなものじゃない。悪魔とは天国を追い出された堕天使ルシファーの別名で、サタンと呼ばれる。なんとなくカリスマみたいな力を思っていたけど、「死霊館」シリーズで見る限り、いけ図々しいわね。子供に取り付いたり女を騙したり、本作によれば、いくら悪魔でも勝手に魂を持ち逃げすることはできない天の掟があるらしく、だから、本人に「悪魔さま、どうぞお持ち帰りください」と言わせるように使嗾するのですってよ▼リアはまだ赤ん坊で、そんなこといえないから、母親のミアを散々痛めつけ、錯乱状態になったミアに「もう勝手にして!」と叫ばせるのよ。どこがカリスマよ。本作の一連のシリーズは簡単にこう教えている。悪魔とは意地悪で邪悪で、狡猾で、思いやりも情けもない、ただの弱い者いじめだということを端的に教えている。そんな連中に呼応する要素を、我々がいやというほど内蔵していることを教えている。人は善良であるべきだわ。そのためには闘うことも必要だ。正義、誠実、正直、努力、勇気、神や仏、目に見えない存在への畏敬と信頼、思いやり譲り合い、慈しむ情の世界。人は本来そうありたいと願っているのだから。この映画でそれを思い出したわ▼ヒロインのアナベル・ウォーリスは本作で注目され、「ザ・マミー/呪われた砂漠の女王」のトム・クルーズの相手役を演じています。クールなイギリス人美女。叔父は「ハリポタ」の初代ランブルドア校長、リチャード・ハリスです。

 

Pocket
LINEで送る