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特集「新春ベストコレクション」

2018年1月14日

特集「新春ベストコレクション」⑦
スイッチ・オフ(2016年 社会派映画)

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監督 パトリシア・ロゼマ

出演 エレン・ペイジ/エヴァン・レイチェル・ウッド

シネマ365日 No.2360

えらい姉妹だわ 

新春ベストコレクション

近未来のカリフォルニア北部の山地で暮らす父と娘二人。山間僻地というわけでもなく、車で1時間程度走れば町に行ける。自然環境絶好の地にセンスのいいヒュッテふうの住まい。姉妹の姉エバがエヴァン・レイチェル・ウッド。妹のネルがエレン・ペイジ。ネルは大学受験勉強中。エバはバレエのオーディションに合格するため厳しい練習を自分に課している。突然停電する。アメリカ西部でシステムダウンがあり、ネットも電話もラジオも使えなくなった。パパがチェーンソーで足を切って出血多量で死ぬ。残るガソリンで姉妹の意見が分かれる。姉はダンスの練習用に音楽を聞きたい。妹は町へ行って彼氏に会いたい。そんなこと言っている場合か。危機感が足りん▼エネルギー不足によって治安は乱れ復旧の見込みはない。ネルのボーイフレンドがやってきて居候する。町に人はいなくなり陸の孤島状態。ネルは彼氏と機嫌よく暮らすが姉は「いつまでいるの?」ともろ嫌な顔。ネルは彼氏と電気の復旧しているボストンへいこう…8ヶ月徒歩で、ですよ! ネルは出発し、姉は残る。でもネルは姉が恋しくなり「やめた」と家に戻る。やっと二人は力を合わせ、本気でサバイバルに挑戦します。食べられる野草、薬になる木の実、果実の取り入れ。ネルは本を読んで知識と技術を収得する。電気が消えて6ヶ月後。ニワトリがイノシシにやられます。大事なタンパク源がなくなった▼ネルが森へブルーベリーを採取しにいって留守中、男が現れ、エバをレイプする。エバはショックから立ち直れない。ネルが甲斐甲斐しく介護する。妊娠だとわかった。エバは産むという。ネルは「えっ?」これ以上何も失いたくないというのが姉の理由ですが…。ネルは姉の身の回りの世話をしながらお産に備える。タンパク源確保のためイノシシ猟もやる。「お願い、姉の子のために死んでちょうだい」泣いてイノシシに頼み、とどめを刺す。捌く。塩漬けで保存する。えらい子ねえ。お産は病気じゃないといっても、未経験の若い女性二人にとっては、実感としては怖いですよ。折しも大嵐。家が倒れかけ、危険だから大樹のホコラに移動する。エバは陣痛が始まった。大丈夫かいな。ハラハラします▼ネルが取り上げる。家に戻ると梁が落ちていて修復できない。エバは妙な匂いがする、カビが生えている、子供に悪い、残ったガソリンで家を焼こうと言います。レイプした男がやってこないとも限らない、でも家が燃えていれば焼け死んだと思ってもう襲いにはこない、ネルもなるほどと思い姉妹で過去を捨てることにします。大事な写真やサバイバル・ハウ・ツーの本や最小限度の衣類をネルが背負い、エバは赤ん坊を抱いて、森の奥へ姿を消す。エンド。よく似た結末にスカーレット・ヨハンソンの「野良猫の日記」がありました。パンクな10代の姉妹がボロ車一台で放浪し、姉が妊娠する、妹はベビーショップで働いている熟年女性を誘拐し、妊婦の面倒を見てもらうことにする。訳ありの女性は野良猫のような姉妹二人のお産を助け、森の中で三人暮らすことにする、これも森に入るシーンでエンドでした。なんでそんなに森に行きたがるのよ▼育児はどうする、病気はどう対応する、教育はどうする、猟の弾丸は尽きるだろう、罠でも作るのか、あれこれ考えても無駄ね。究極のサバイバルあるのみ。利便性だけに頼り、自堕落に不平ばかり言って暮している人間と現代社会への警鐘かも。パトリシア・ロゼマは「月の瞳」を監督、エヴァン・レイチェル・ウッドは16歳のとき「サーティーンあの頃欲しかった愛のこと」で高い評価を受けたあの子、すごい美人になりました。エレン・ペイジは「ハンズ・オブ・ラブ〜手のひらの勇気」でジュリアン・ムーアとがっぷり四つ。頑張っています。

 

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