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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2018年2月22日

特集 LGBT―映画に見るゲイ253
ホワイトリリー(2017年 ゲイ映画)

監督 中田秀夫

出演 飛鳥凛/山口香緒里

シネマ365日 No.2399

尽くし地獄

特集 LGBT―映画に見るゲイ

こんな左巻き女に身も心も捧げんといかんのでしょうか。よくわからんわ〜。出だしの第一印象がそうだったので、どうもこの映画、ノリが悪かったのよ。主演女優二人は熱演だっただけに、残念だわ。ヒロインは、はるか(飛鳥凛)と登紀子(山口香緒里)。はるかはとある大雨の日、陶芸家の登紀子のアトリエの玄関でうずくまっていたところを、登紀子と婚約者が助ける。はるかが言うには、どこにも居場所のなかった自分は香緒里に救われた。婚約者が事故で死亡し、登紀子は虚脱状態、酒に溺れる。はるかは登紀子の内弟子となり、彼女を支えているうちに愛し「あなたのことを全て受け入れます」と言って、身の周りの世話やら登紀子の陶芸教室の指導やら、誠心誠意尽くすのだ。あんまり尽くすものだから登紀子さん、つけあがってしまったのね。男を引き入れるが満足できず、早々にベッドから追い出し、はるかによってエクスタシーを得る。それはマアよろしいけど、せっかくはるかが作って待っていた夕食をにべもなく「遅くなると言ったから、食べてくるのに決まっているでしょ」と言い捨て、男は「うまそうじゃないか」と皿から手づかみで食う。どっちもどっちね。シナ下るわ。はるかちゃん、なんでも最初が肝心よ。どうしてテーブルひっくり返して出て行ってやらなかったのよ▼登紀子はかなり名のある陶芸家の息子・悟を同居させセックスに耽る。はるかが嫉妬で身をよじっていることは承知の上だ。おまけにはるかと悟を自分が見ている目の前で無理やり関係させる。変態かよ、この先生。登紀子のはるかに対する行き過ぎた仕打ちに、悟は辟易し「悪いことはいわない、ここ、出てったほうがいいよ」。でもはるかちゃん「あの人は私がいないとダメなのです」なんて、鉄板ドマゾなのだ。地獄に血の池地獄があるのなら、きっと「尽くし地獄」っていうのもあるだろう。彼女はそれにはまっちゃったのだ▼悟には彼女がいた。悟の様子がおかしい。きっと女に違いない。ある夜やってきて、悟と登紀子を見て(やっぱりこの女だ)—台所の包丁を握り、登紀子に突進。ブスッと突き刺したのは、登紀子をかばって身を投げ出したはるかなのだ。警察が来る刃傷沙汰。陶芸教室は閉鎖。はるかは病床。半年後、家中の家具にカバーをかけた空き家同然のアトリエに登紀子が一人。はるかが訪ねてきた。感極まった登紀子は熱い抱擁を交わし、もう一度やり直そうという。でもはるかちゃん、お腹を刺されて登紀子の縛りから解放されたのか、お別れよ、サヨナラ。そういって軽やかな風のように去るという、しかるべきエンドだった▼「日活ロマンポルノ・リプルート」の一作として作られ、主演二人は初ヌードだったのですって。頑張ったのね。お疲れさま。