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特集 LGBTー映画にみるゲイ

2018年2月27日

特集 LGBT―映画に見るゲイ258
アンダー・ハー・マウス(上)(2017年 ゲイ映画)

監督 エイプリル・マレン

出演 エリカ・リンダー/ナタリー・クリル

シネマ365日 No.2404

エリカ・リンダー

特集 LGBT―映画に見るゲイ

 「ハンサム」も「ビューティフル」も石器時代のものにした「ネオイケメン」エリカ・リンダーについては、いやというほどサイトに載っているから、付け加える気はしないです。映画初出演で初主演、一流ファッション誌のモデルで恋人も女性、頭のよさそうな端正な子です。エイプリル・マレン監督はダラス役の女優を見つけるのにヨーロッパ、北米を半年探し回り、万策尽きてグーグルの検索で選んだ。それほど固執した主役に何をやらせたかったのでしょうね。筋書きとしては平凡です。恋に落ちたふたりの女性がいる。ダラスは大工、雑誌編集者のジャスミンは婚約している。愛し合っても別れざるをえないものの、どちらも相手を失いたくない。情事の現場を婚約者に見られ、泣く泣くジャスミンは婚約者に別れる決心を告げるが、仲直りのはずの婚約者とのセックスが受け入れられない。シーンはガラリと変わり、川べりにいるダラスにジャスミンがカップコーヒーを持ってくる。「何かあった?」とダラスが訊く。「あなたのこと、同僚に話した」「何を」「全部」ダラスが微笑する。映画はプツンと終わる▼ぼかしたエンディングですが、ジャスミンがダラスを選んだのは明らかです。なぜなら監督の構想には、ふたりの関係をもっと掘り下げたいという続編がある。彼女は来日したときのインタビューで「日本の観客に感想を聞くと、この映画を見るのが怖かったと答えられて驚いた。カナダや他の国では様々な愛の形に寛容になっているのが現実よ。日本ではLGBTが当たり前と考えられていない。この映画が勇気を持つきっかけになってほしい。こういう映画が上映されるだけでも進歩だと思う」。苦笑したわ。日本でもLGBTの優れた作品はいくらでもあり、荻上直子や三島有紀子らの女性監督が輩出している。ダイバーシティという考え方はまだまだ一般に浸透してはいないし、従ってLGBTの理解が行きわたっているとはいえない。だから努力しなければいけないことはいっぱいある。しかし本来日本は同性愛に寛容です。同性愛者を島流しにしたり死刑にしたり、魔女狩りで火あぶりにし、収容所でガス室送りにした他国の歴史とは事情が異なる▼本題に入ろう。ヒロインのダラスは何が欲しかったのか。本作は比較的セリフの少ない映画です。エリカ・リンダーとナタリー・クリルの繊細な表情、情熱的なハードなラブシーン、長々続くので辟易しますが、でもマ、なかなかいいとしよう。でもそれを通して映画は何が言いたかったのかしら。美しい裸も絡み合いも風景もとりあえず横に置き、セリフを追うことにしました。少なくてよかった。