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特集「ヤバい女2」

2018年3月21日

特集「ヤバい女2」①
バッドガール最狂の女子高生(2017年 日本未公開)

監督 ベン・ブロウダー

出演 ジーナ・ガーション/サミー・ハンラティ

シネマ365日 No.2425

ジーナ・ガーションの出演

やばい女_21-25

クレストビューアカデミー。名門校ながら、4年前に同級生殺害事件が起きた曰くつきの高校。スージー(サミー・ハンラティ)の姉、アリソンがパーティの最中、飛び降り自殺したのだ。在校生のスージーは、姉は殺されたのだと思う。真相を知るため、特に怪しいと目をつけた、学園セレブの4人が受ける補修クラスを自分も受講する。原作がグラフィック・ノベルで、オープニングからいたるところにマンガが挿入される。けっこうグロテスクなシーンも多く、女子高生の生首がチョン切れ、閉じ込められた校舎で一人ずつ惨殺されていく。アリソンが飛び降りるに至る経過を挿入しながら映画は進むのですが、登場人物が限られているのと、マザコン息子と強権の母親とか、ありふれた設定です。でもまあ、スージーの戦闘スピリットが面白いので、案外タルミなく引っ張っていきます▼映画の途中で察しがつくから、ネタバレというほどでもないけど、息子の犯罪を嗅ぎつけられた母親が、証拠隠滅のためアリソンを自殺に見せて殺させるのですけど、この母親がジーナ・ガーションです。彼女が出演しているから本作を見たようなもので、コドモばかりの集団にただ一人舞い降りた悪の女王ともいうべき貫禄でした。キャリアの初期の「ショーガール」では、ヒロインとラスベガスのトップダンサーを争うナンバー1ダンサーの役。ガーションを蹴落とす(文字どおり階段から突き落とす)新人がエリザベス・バークレーでした。彼女らの関係は愛憎半ばします。ガーションはあのアヒル口の唇をヌメヌメさせるシーンで、強烈な印象を残したのが33歳。翌年「バウンド」でマフィアを騙して200万ドル巻き上げるゲイの女同士の一人を演じ、鉄板の男前に俄然注目を集めた。監督がウォシャウスキー姉妹(当時は兄弟)だからしびれる。この映画で「ウォシャウスキー」の銘柄はすっかり定着し、「マトリックス」の大ヒットを受け、「クラウドアトラス」や「ジュピター」の大作を発表するようになりますが、わたし、彼らの代表作は「Vフォー・ベンデッタ」までと思います。もっともこれから凄い映画を作ってくれればいいのですが。「マトリックス」や「バウンド」のアミューズメントはサイコーだった。もともと映像の世界に入るまで、大工をしながら生活費を稼ぎ、兄弟でマンガを描いていたコミック作家です▼ジーナ・ガーションとウォシャウスキーは妙に相性がよかった。二人と一人の間には色気というべき妖しさがない。ジーナ・ガーションは一見色っぽいですが、気性がたぶんあっさりしていて、面妖複雑な色恋ものには向いていないのだと思えます。本作だって、頼りない息子を大統領にするため尻を叩く上院議員、警察も刑務所も、目的の目には手段を選ばず、というマフイア顔負けの強面です。それにあの顔ですね。つり上がった大きな目。高い鼻、唇がめくれ、ガバッと開くアヒルくち。どう見ても凡庸な面相ではない顔で随分トクをしています。20年間変わらない体型も、女優業の本道を行く厳しい節制を思わせる。スキャンダルがない。クリントン元大統領と不倫関係にあったという記事が出たが、誰も真に受けなかったうえに(本当だったかどうかはいざ知らず)ガーションがきっぱり否定、あまりの怒り方に、そこまでムカついてやらんでも…とクリントンに同情した。圧倒的に女性ファンが多い。本作はガーションの最新作の部に入ります。55歳になりました。