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特集「怖いものみたさ」

2018年4月11日

特集「怖いもの見たさ」②
都市伝説:長身の怪人(2017年 ホラー映画)

監督 ジェームズ・モラン

出演 アレクサンドラ・ブレッケンリッジ

シネマ365日 No.2446

よくわかりませんでした

特集「怖いもの見たさ」

カメラ越しでしか見えないスーツ姿の男がボ〜と現れるたび、誰かの体の一部、肩とか手首とかに丸に十字の焼印が現れ、次はお前だ、と告げられる。POVはどうも苦手だわ。作り込みが浅いし、映像がガサガサして見づらくっても、POVだから(ま、仕方ないか)になっちゃう。少なくとも本作の荒っぽい映像を臨場感っていうの? それに物語が本題に入るまでにダラダラと、どうでもいい話ばかり見せられ眠い。こんな映画に90分もかかったのが辛い。差し押さえ物件になった住宅にレポーターのサラ(アレクサンドラ・ブレッケンリッジ)とカメラマンのマロイが取材に来る。家の中では直前まで宿題をやっていた痕跡がある。留守電には「ここしばらく見かけないけど、どうしているの?」とか「2日間お宅の息子さんが欠席している」とか「母さんに折り返し電話してちょうだい」とかが入っている。どう考えてもウィトロック一家は忽然と消えたのだ▼近所での聞き込み。「海辺でバーベキューをしていたら知らぬ間にジェレミーが消えていた。泳ぎに行きボートに衝突した」「息子の事故の後ダンは人が変わりカメラを手放さなくなった」「ダンが何度も警察に来て森にストーカーがいるといった。調べてみたが誰もいなかった」。チャーリーというボストン支局を追い出された男がマロイの上司として着任した。行方不明には何かの事情があるようだと、サラ、マロイ、チャーリーは一家の転居先まで行く。三人の三角関係がエピソードとして挿入されるが本題に関係なし。ウィトロック家にあった膨大なビデオをマロイが再生していると、家族が映っている映像の片隅に、ストッキングをかぶったような顔面の認識不能なスーツにネクタイ姿の男が映っている。これはなんだ。そうこうしているうちにマロイの肩に丸に十字の焼印が現れた。ゾゾッとしたマロイは「次は僕たちの番だ」。ダンの妻ローズが台所で執拗に腕を洗っている映像があったが、ローズにも焼印がついていた。「あいつは誰かを付け回し、体に焼印マークをつけ、完全にイかれた状態にするのだ」チャーリーにもサラにも丸に十字が現れる。マロイの愛犬マーティにも。やがてマーティは可哀想に死んでしまう。なんで犬を殺さなくてはいけないのだ▼呪われた怪人は何者。お化けかい。恐怖のあまり三人は喧嘩が絶えなくなる。車で逃げるが、長身の怪人は肉体がないのだからどこにでもフラフラ出てくる。カメラ越しに見えるのだからシャッターを切らないでいたらどうだろう。怪人はそれが気に入らないと見え、ますます嫌がらせを強める。一家の移転先に来てみると焼け跡だ。地下室に通じる扉を開けて入る。ここにもビデオがあって再生すると、ダンが娘のタラを殺し、ローズの首を絞めた。でもローズは死なず逆にダンを殺し、家に火を放った。警察と消防が駆け付けたとき父親と娘は焼死していたがローズは息があった。彼女は精神病院に収容されている。三人は行く。顔に火傷の跡のあるローズは「ダンがあいつを探したせいで不幸がやってきた。あなたたちはあいつをここへ連れてきたのね」といって掴みかかる。マロイはローズの腕から焼印の跡が消えているのに気がついた▼実在しない「長身の怪人」のために三人とも死にます。怖くもなんともないホラーだけど、本作のテーマは、恐怖が駆り立てる妄想が人間を追い詰めていく、これが一つ。もう一つは「長身の怪人」が呼び起こす超常現象です。現に腕やお腹に現れる焼印現象ね。理由がわからないから超常現象といったけど、これがまた恐怖を煽ります。こうなるとエクソシストの世界だわ。なんでローズだけ助かったのか不明だし、しんどい仕事をマロイに押し付け、自分はサラと情事にふける図々しいチャーリーが、影みたいな棒立ち男にあっさりたぶらかされるなんて、持ち前の図太さでキミ、もうちょっと頑張ったらんかいって気になるわ。