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特集「怖いものみたさ」

2018年4月12日

特集「怖いもの見たさ」③
デビル(2011年 ホラー映画)

監督 ジョン・エリック・ドゥドル

出演 クリス・メッシーナ/ボヤナ・ノヴァコヴィッチ

シネマ365日 No.2447

悪魔のカンちがい?

特集「怖いもの見たさ」

冒頭、厳かに呪文のような字幕が。「悪魔は猛る獅子のごとく食らう者を求める」ペテロの手紙の第5章第8節。ナレーションが続きます。「おふくろから悪魔の話を聞いた。人の姿で現れ、罪人を罰し、魂を奪うという。選んだ罪人を集め、彼らの中に紛れ込み、罰するのだとか。自殺騒ぎが悪魔の訪れを告げる。そして罪人の死で幕を閉じる」ほぼこの通りお話は進みます。悪魔が罪人を罰するのはおかしい、罪人をさらにそそのかし、より非道な悪人にして地獄に落とすのが悪魔の仕事だと思っていたから、ちょっと首をひねったけど、まあいいか。オープニングカットが上下反転、とてもシャープなニューヨークの遠景から始まります。意外といいセンス▼高層ビルの屋上から飛び降り自殺があった。悪魔の訪れです。ボーデン刑事(クリス・メッシーナ)が到着する。半年前に妻子を車の事故で亡くし失意のドン底から立ち直ったばかり。折しもビルのエレベーターに5人の人物が入っていく。これがみな曰く付きだ。セールスマンのビンスは詐欺師。何人もひどい損を被らせた。年配の女性ジェーンは泥棒。離婚を控えた若い女性サラ(ボヤナ・ノヴァコビッチ)は嘘つき、警備員のベンは暴行の前科があり、トニーはビルの中のオフィスに面接に来た元アフガン兵士。上昇中のエレベーターが止まり5人の男女が閉じ込められた。なんとかしろ、と喚くがラチがあかない。明かりが消えついたときにはサラが背中に傷を負い、血を流していた。犯人はエレベーターの中の誰かだ。疑心暗鬼となり、所持品を調べあったりする。刑事は管理室で映像をテェックした。すると若い管理者のラミレスが悪魔の仕業だと言い出し、ガチリアリストの刑事は一笑にふす▼次の死者はビンスだった。明かりが消えてつくたびに死人が出る。ビンスはガラスの破片で首を切られ、その次はジェーンが首を吊った。残るのは男二人に女一人。ラミレスが「悪魔が招集した5人のうち1人が悪魔だ」と断定する。それにしても誰が人間の皮を被っているのか。密室殺人に悪魔が絡んでいる。エレベーターのケーブルを伝って降りた修理工は転落死した。警察、消防車、救護班、スワップがビルを取り囲む大捜査陣が敷かれた。刑事はビルの整備がキャラウェイ社だとわかる。サラ・キャラウェイの夫が社長だ。サラは弁護士に会うためにこのビルに来た。離婚の手続きだ。慰謝料を払いたくない夫ならサラを殺す動機がある。夫は警備員を使いまずビンスとジェーンを殺す。「目的はサラだ」。刑事は叫ぶ。ところがその警備員が殺された。刑事は途方にくれ「悪魔に殺しをやめさせるにはどうしたらいいのだ」とラミレスに訊く▼「自分を偽る嘘を認め、真実の自分の姿を認めさせるのだ」。また暗闇。明かりがつくとサラが喉を切られ虫の息だ。そこへ、死んだはずのジェーンが立ち上がる。悪魔はジェーンの姿を借りていたのだ。トニーが叫ぶ。「彼女を助けてくれ。代わりに俺を殺してくれ。俺は車で人を殺した。償いたい」彼は半年前刑事の妻子を事故で死なせ、ひき逃げした犯人だった。折しも彼の婚約者がビルに来たところだった。まさに悪魔は「愛する者の前で殺す」のか。悪魔は「魂を奪いたかったのに残念だ」とつぶやき、ジェーンの姿はふっとかき消える。サラは救急車に運び込まれた。トニーを護送する刑事は「君がひき殺したのは私の妻と息子だ」と教え、「許すよ」とつぶやく▼ふうん。犯人は誰だ、誰だ、と騒いだけど、本物の悪魔の仕業だったのね。でも何かカン違いしていない? 殺された3人は財布泥棒に詐欺師に暴力男よ。いやしくも地獄の盟主・悪魔が懲らしめるにはチンケすぎない? 核弾頭ガンガン放ってご近所をびびらしているやつだっているのだ。もっと大物に引導を渡したらどうなのよ。