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特集「怖いものみたさ」

2018年4月15日

特集「怖いもの見たさ」⑥
ラプチャー(2017年 ホラー映画)

監督 スティーヴン・シャインバーグ

出演 ノオミ・ラパス/ケリー・ビシェ/レスリー・マンヴィル

シネマ365日 No.2450

ノオミ奮戦、面白かった

怖いもの15-18

いきなり拉致されて監禁、知らない男女が次々現れ、頬を擦りつけクンクン匂いを嗅ぎ「君はもう直ぐだ。興味ぶかい肌だ」などと、意味不明の言葉を残して部屋を出て行く。壁越しから悲鳴が聞こえ、誰かいるのと話しかけたヒロインに「奴らは嫌なものを持ってくる。ここには大勢拉致されている。利用されるぞ。G10-12Xを忘れるな」などとさっぱりワケのわからないままヒロイン、レネー(ノオミ・ラパス)は「ラプチャー」(破裂)なる実験に引き摺り回される。荒唐無稽かもしれないけど面白かった。ノオミ・ラパスが全力投球、子供だましみたいな映画でも手を抜かない彼女って、立派よ。監督なんか「ノオミがいなかったらここまで映画は持ちこたえられなかった」なんて、正直に感謝しているもん▼レネーはベッドに縛りつけられている。でも靴に隠した小刀で腕の縛りを切り、次は足。小刀が落ちそう。そうはさせない。ばたん、ばたん、ばたん、魚みたいに跳ねて振動を起こし、小刀を手のそばに引き寄せる。自由になったらいざ脱出だ。通気口の金網をこじ開け、シャフトに潜り込み、それぞれのブースで、拷問同様のひどい目にあっている拉致者たちを見ていく。こんな目にあっちゃ命がいくつあっても足りない。やばい、奴らが来る。レネーは素早く元の部屋に戻り、手足を縛って現状復帰する。現れた若い女性ダイアン(レスリー・マンヴィル)は無表情にレネーを見下ろし「私の正体を見せてあげるわ」。するとだ、彼女の顔はグニャグニャと歪み、奇怪な物体に変じる。キャーッ。響き渡る絶叫▼彼らは地球外生物だった。目的は人間の染色体の中にある「G10-12X」を破裂させることによって自分たちと同じ生体にし、レネーを妊娠させ、地球に仲間を増やし、乗っ取る計画なのだ。破裂させるには死ぬほどの恐怖を与えるのがいいらしく、レネーは大嫌いな蜘蛛がうようよ体を這うのに堪りかね、恐怖の極限に至りついに「破裂」。彼らの一員となり、元の家に戻って次の仲間を探すのだ。多分彼女の息子だろう…というところでエンド。なんとなく、うまいこと騙されたなあ〜と思える映画です。外科手術のメスやらハサミやら鉗子が銀色のトレーに整然と並び、これで切り刻まれるのか、なんてレネーでなくても思うよね。それなりに迫力あります▼話は変わるけど、今年(2018)の1月、亡くなった阿部豊・東京大准教授は、惑星の進化や気候を研究し続け、著書「生命の星の条件を探る」で「地球以外に生命の星はある」と記されています。だからこの映画も一笑にふすのは、ちょっと待てよ…。今の科学で究明されていないだけで、宇宙には謎が満ちている。生命体の一つや二つ、地球と人類に対して何か企んでいるかもしれない。そう思うと、ノオミ・ラパスの地球外生物に変わった能面のような表情がとてもリアルに見えました。ダイアンのケリー・ビシェは「グランドピアノ 狙われた黒鍵」で、イライジャ・ウッドの妻に、レスリー・マンヴェルは「愛を複製する女」で、エヴァ・グリーンの義母になっています。