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特集「怖いものみたさ」

2018年4月18日

特集「怖いもの見たさ」⑨
IT イット“それ”が見えたら終わり(2017年 ホラー映画)

監督 アンディ・ムスキエティ

出演 ジェイデン・リーバハー/ソフィア・リリス/ビル・スカルスガルド

シネマ365日 No.2453

恐れを持ったら終わり

怖いもの15-18

お話全体が少年探偵団みたいなところがあって、ホラーと言うほどでもないのだけど。「IT(それ)」と呼ばれる、ピエロの格好をした悪魔ペニーワイズ(ビル・スカルスガルド)が、心に怖さ・恐怖・恐れを持っている子供たちを襲う。ITは町で立て続けに起きている、禍々しい誘拐・殺人事件の犯人なのだ。彼は廃屋の井戸に住む悪霊です。27年ごとに冬眠から覚め、子供たちを餌食にする。彼は自分が怖がられ、嫌がられる存在であることを承知し、「強いだろ、怖いだろ、噛むぞ、食うぞ」と脅しては子供たちを連れ去り、井戸の底で食べるか、空中に浮遊させておく。「エイリアン」が捕虜をすぐに食べないで繭にして一時保存しておいたようなものね▼学校でいつもいじめられている「負け組」の少年たち(少女も入れて)7人が、仲間割れしながらITへの反撃に撃って出る。「負け組」のメンバーにはそれぞれ引け目やコンプレックスがある。ビリー(ジェイデン・リーバハー)は吃音で、大雨の日に失踪した弟のことがあきらめきれない。エディは喘息持ちで母親の過保護がプレッシャーだ。ベバリー(ソフィア・リリス)は父親から性的虐待を受けている。ベンは転校生で太っていて、いじめ組の標的になる。黒人の子マイクは、牧場で屠殺ができない心優さしい子で、いじめ組のターゲットだ。ビリーはいまITをやっつけておかないと、27年後に同じ惨劇をやつは繰り返す、みんなで手を結んで立ち向かおう、ITが襲ってもベバリーが生き残ったのはやつを恐れなかったからだ、と説得する。でもなんでそんなやばいこと、俺たちがやらなきゃならないのだよ、となかなか歩調が揃わない。そんなときベバリーが拉致され、男子たちは一気に覚醒する。いじめ組のリーダー、ヘンリーがITに魂を乗っ取られ、父親を刺殺する、ベバリーは襲ってくる父親に逆襲、致命傷を負わせるが侵入してきたITに連れ去られる、などと緊迫した事件が相次ぎ、やっと映画が盛り上がってきます。どっちかというと前半はタルイです▼本作が「第一章」となっているのはパート2が予定されているからでしょう。ITは子供たちによってたかってボコボコにされ、井戸の底に突き落とされます。一応のIT退治はできたということで、子供たちは野原に集合し、手のひらにナイフを入れて血と血を合わせ、27年後に「やつが戻ってきたら、絶対僕たちも戻ってこよう」と誓います。力を合わせ助け合い、苦しみに打ち勝つ友情モノの王道です。ピエロのメークでわかりませんが、ビル・スカルスガルドが悪役で熱演。憎々しい彼がいなかったらこのお話は成り立ちません。本来ハンサムなスカルスガルドの最近作には「アトミック・ブロンド」があります。