女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「B級映画に愛をこめて」

2018年5月2日

特集「B級映画に愛を込めて8」②
バッド・バディ!私とカレの暗殺デート(2017年 コメディ映画)

監督 パコ・カベサス

出演 アナ・ケンドリック/サム・ロックウェル/ティム・ロス

シネマ365日 No.2467

殺しは似合わない

B級映画に愛を込めてⅧ

ニューオリンズに住むマーサ(アナ・ケンドリック)は男に振られ、やけ酒飲んで暴れ、ヘタレ男にダメ男、付き合うのはろくな男がいないのは「私がダメな女だからこうなるの? 何をしてももう無理なのよ」。落ち込んでいるときに出会ったのがフランシス(サム・ロックウェル)だ。二人は恋に落ちるが、フランシスはヒットマン。彼に殺しを依頼すると、殺しを頼むような奴は許せないと、依頼人を殺してしまう変わった殺し屋。殺しのときに道化師の赤鼻をつける。彼は世界中の殺し屋から狙われている。彼を追う謎の男ホッパーにティム・ロスが扮する。この映画、本当いうとあまり好きじゃない。やたら人が殺されるし、それも全然必然性のないシーンで。殺しの素質に目覚めたという設定のマーサまで、面白半分ふうに銃をぶっ放して死人をつくるのは見ていづらかった。ラスト、二人はベトナムに旅行、狙撃手が狙っている。狙撃手のスコープにフランシスが「女はどこへ行った?」とカンペのメッセージを送る。知らないうちに狙撃手に接近していたマーサが、あっという間に彼を倒す。やれやれ、これで終わった、正直ホッとした▼アナ・ケンドリックは持ち前のライト・コメディ感覚で無難に泳いでいた。ティム・ロスはすっかり得体の知れないおじいさんになって、さっぱりキレが悪かった。サム・ロックウェルについてだけ、少し。「チャーリーズ・エンジェル」の通信ソフト会社の社長の悪役、「グリーン・マイル」の殺人犯、「マッチスティック・メン」では、ニコラス・ケイジに精神科医を紹介する友だち。「ギャラクシー・クエスト」では売れないテレビ俳優、「月に囚われた男」では全編ほぼひとり芝居、いずれも完成度の高い映画に出て幅広い役をこなす人です。殺し屋のラブコメというテーマで見るエンタメ映画。アナは「ピッチ・パーフェクト3」が決まっています。水を得た魚というか「ピッチ…」となると、彼女、まるでホーム・グラウンドに帰るみたいな安定感を感じますね。しかし代表作を上げるとなれば、やはり「マイレージ・マイライフ」でしょう。頭デッカチのキャリア・ガールが、現場業務でしごかれ人間味に目覚めていく成長物語。タカビー女なのに素直、素直だけれど、どこか抜けている「社会人一年生」をイヤミなく、またジョージ・クルーニーやヴェラ・ファーミガと云う「オトナ」に挟まって遜色なく演じていました。ああいう重い作品をまともにこなしていくと、もっと奥のある女優になると思います。わたし、ハリウッドの30代若手で期待できる女優のひとりに数えているのです。180センチや170センチの長身がザラの女優たちに混じり、157センチのアナが奮闘しているのも健気だ。でも、殺し屋はもうやらないほうがいいと思うな。