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特集「サイコパス」

2018年6月10日

特集「サイコパス」⑩ マックス・レコーズ
アイム・ノット・シリアルキラー(2017年 ホラー映画)

監督 ビリー・オブライエン

出演 マックス・レコーズ/クリストファー・ロイド

シネマ365日 No.2506

22歳の監督

サイコパス6-10

ジョン(マックス・レコーズ)は葬儀屋の息子だ。死体の防腐処理も手伝う。父親は蒸発し、母親が切り盛りしている。ジョンは死体に興味があり、殺人事件や連続殺人鬼にも興味を持っている。彼のレポートが過激だという理由で、母親は校長に呼び出され、セラピストの指導を受けることになった。ソシオパウ(社会病質者)とみなされ、死体処理を手伝えなくなったジョンは落胆する。同時期、町で殺人事件が起こった。ジョンの店に運ばれてきたのはジェブという修理工の遺体。切り裂かれた死体があるというのが発見者の第一報だった。運び込まれた遺体からは腎臓が抜き取られていた。ジョンは現場に黒い液体が滴っているのを見た。ジョンの隣家にクローリー(クリストファー・ロイド)とケイという老夫婦がいる。ジョンは雪かきを手伝ったり、スマホの使い方を教えたりして、夫婦から感謝されていた▼暇な時間、窓から外を眺めるのが習慣になったジョンは、ビルが素性の知れない若者と釣りに行くのを目撃し、心配になってつけていく。川は凍っている。若者がビルを襲おうとしたら、ビルはあっという間に若者を刺し殺したのだ。第一の殺人事件、ジョブの遺体から30年前に失踪したエメットのDNAが発見された。ある日床屋に入るビルを見かけたジョンは後をつけた。ビルは店主を殺し、やってきた警官も殺した。彼が連続殺人事件の犯人だった…ここから映画は本筋に入ります。あちこちにピースをはめ込みながら、かなり面白く引っ張っていきます。老人はサイコパスの殺人狂だった。ジョンは老人の車に「正体を知っているぞ」と書いたメモを残す。老人はいっぺんに元気をなくし、弱々しくなっていく。サイコパスにしたら妙だ、という気がする。ジョンのセラピストが殺された。友達の父も殺された。老人はもう正体を隠そうとせず「俺の恐ろしさを教えてやる」と正面からジョンと対決します▼老人はジョンの母を処理室に拘束した。母親を取り返しに行ったジョンは、老人を殴り倒し、台に乗せ、生きたままエンバーミング(一方のチューブで血を抜き取り、もう一方のチューブで防腐剤を流し込む処理)を施します。ジョンは、顔立ちは女の子みたいですが、やることキツイですね。断末魔の悲鳴をあげるビル。彼から抜き取った血はコールのような黒い液体でした。ビルの口から鉢金のような物体が現れ、二足歩行する怪物となりました。怪物は人を食べることで生命を維持してきたエイリアンです。「俺の代わりに妻を頼む」とジョンにいい、自分の胸にエンバーミングの細長い金属を突き刺し、息絶えます▼連続殺人鬼はエイリアンでした。こんなオチってあったのですね。呆気にとられました。彼は失踪したエメットの肉体に棲み、ケイと結婚して約40年間、夫婦として仲良く暮らした。正体はエイリアンでしたが「妻を頼む」とジョンに託した。町の連続殺人はピタッと止み、ジョンは母親とともに再び死体の処理にいそしみます。ジョンは殺人ではなく死体が好きなのです。葬儀屋が死体好きなのは仕事好きだということで、異常でも反道徳的でもありません。妻を愛し、自殺するエイリアンという意外性が新しかった。町には平和が戻りました。ビリー・オブライエンはウェールズ出身。公開時22歳の新進監督です。よくできていたと思うし、面白かったですよ。