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特集「新宿2丁目を連れて歩きたいボーイフレンド」

2018年7月9日

特集「新宿2丁目を連れて歩きたいBF4」① クリス・エヴァンス
セルラー(2005年 アクション映画)

監督 デイヴィッド・R・モリス 

出演 キム・ベイジンガー/クリス・エヴァンス/ジェイソン・ステイサム 

シネマ365日 No.2535

変化に富む展開、楽しい 

新宿2丁目を連れて歩きたいBF4

 なかなかいい滑り出し。平穏な家庭の主婦であり高校の教師であるジェシカ(キム・ベイジンガー)が、息子をスクールバスに乗せたあと、いきなり男たちに誘拐される。リーダー格のイーサン(ジェイソン・ステイサム)は、ジェシカを屋根裏部屋に監禁、部屋にある電話を破壊して去る。彼らは何もの? 中盤まで正体も誘拐の理由もわからない。スピーディな展開で一切説明なし。観客は監督の腕力に従うのみ。ジェシカはバラバラになった電話の部品をかき集め、使えるまでに修復する。ここがすごい。彼女は生物の先生なんだって。理系だからか。電話はライアン(クリス・エヴァンス)のケータイにつながった。クリスが女の子を追いかけるフツーの明るい青年を軽く演じて無理がない。ジェシカの必死の訴えを冗談だと聞き流していたが、男たちのすごむ脅しや悲鳴が伝わってやっとただならぬ事態だと合点する▼ここから彼はジェシカ救出にまっしぐら。ちょっとうまく行きすぎですけど、クリスがイケメンだし、まあ見ていよう、という気になります。電池が切れそうになったライアンは充電器を買いにいくが、セールの最中で客が行列、車にあった拳銃を突きつけ順番無視。充電器をひったくり車へ。悪漢どもの車を追ってカーチェイスだ。車がボコボコになると弁護士の8万ドルのポルシェを奪う。途中警察に連絡し「誘拐事件だ」と告げる。定年間際のムーニー巡査部長が「?」と気に止めるが、別件で取り紛れる。ライアンはますます窮地。ジェシカは電話が途切れたりつながったり、彼女の悲鳴と涙が交互に入りまじり、もう誰でもいいから助けてくれって感じ。話は中盤。怖い顔のイーサンに脅された市民が「警察を呼ぶぞ」「俺が警察だ」とバッジを見せる。なんだ、こいつら。この映画、見かけと違って意外と複雑なのかも、という気がしてくる▼ジェシカの修復電話は、屋根裏部屋の下の部屋につながった。聞き取ったイーサンの手下は「あのアマ。ただじゃおかねえ」。激怒して屋根裏に駆け上がりジェシカをメッタ打ち。キム・ベイジンガー、とにかくよく殴られます。女だからって手心は加えない。でもジェシカは果敢に応戦する。押さえつけた男の腕を、ガラスの破片でスパッと切る。そんなちょろい傷で参りそうもない、ごついおじさんなのだけど、ジェシカの狙いは別。「上腕動脈よ。1分で30リットルの血液が流れでるわ」。数分で失血死。ムーニー巡査部長はなんとなく気になってジェシカの家を訪問する。出てきた女性はジェシカだと名乗り微笑む。ライアンは決死の追跡中。どのケータイがどこにつながったか錯綜するが、とにかく誘拐は本物だと警察にわからせる。ところが警察内部が悪の温床だった。子供まで誘拐され、旦那は襲撃され、奴らの狙うビデオは取り返された。しかし一足さきにビデオの内容を見たのがライアン。警官たちがグルになって、麻薬の売人を殺した現場が写っていたのだった▼ジェシカの情報を頼りに走り回るライアンの焦りに焦った追走がド迫力。見ず知らずの女性のために、こんなに一生懸命やれるなんて、ちょっとそのへんにいませんよ。裏切った警官たちのトップはムーニーの上司だった。ムーニーが再度訪問し、偽ジェシカの襲撃に応戦、射殺します。27年間一度も発砲しなかった彼に、こんな名人芸ができるのだろうか、なんて疑問を挟む余地などない。ヨレヨレになった青年にジェシカが声をかける。「ライアンね」やっと無事に顔を見ることができた命の恩人だ。キム・ベイジンガーらしい繊細な表情が出ています。よくやったライアン。へ〜、クリス・エヴァンスって、振り回される「脇」もやれるんだ。男ぶりがいや増しました。変化に富む展開が充分楽しませてくれます。