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特集「新宿2丁目を連れて歩きたいボーイフレンド」

2018年7月10日

特集「新宿2丁目を連れて歩きたいBF4」② アントニオ・バンデラス
ブラック・バタフライ(2017年 劇場未公開)

監督 ブライアン・グッドマン 

出演 アントニオ・バンデラス/ジョナサン・リース=マイヤーズ/パイパー・ペラーボ 

シネマ365日 No.2536

夢のお告げ

新宿2丁目を連れて歩きたいBF4

  創作に専念しようと田舎に引っ越した作家ポール(アントニオ・バンデラス)は酒に溺れていた。タイプライターの白いままの紙に「書けない、書けない」と打ってある。ベッドにひっくり返り不貞寝地域では3年間4件に及ぶ連続女性殺人事件が発生していた。ポールは25歳で処女作、30歳になるまでにベストセラー、サクセスした作家生活だ。映画化が持ち込まれ契約した。脚本もポールだった。映画が完成した時残っていたのは彼の名前だけ。映画会社は別の人物に書かせ、以後ポールの転落人生が始まる。高級マンションも取り巻きも、妻さえ姿を消した生活は苦しくなり、家を手放すことにした。客を連れてやってきた不動産屋の新人女子社員ローラ(パイパー・ペラーボ)にポールは好意を持ち、デートの約束を取り付ける▼待ち合わせのレストランでトラックの運転手に絡まれたポールを行きがかりの旅人だというジャック(ジョナサン・リース=マイヤーズ)が助ける。ポールはジャックを家に招いた。ジャックは男やもめで散らかし放題の家を整頓料理を作ってくれた。ジャック書きかけの原稿を見せてくれと頼み、全く現実感がないとバッサリ、暖炉の火にくべてしまう、そして俺たちのことを書け。君が書けないのは酒が原因だ。力を貸すから酒をやめろ」。ジャックは高圧的になっていく。朝は早くから家の前の池で泳ぐ。ぶくぶくしたポールと違い、引き締まった体である。ジャックの背中に黒い蝶のタトゥーがある。「刑務所で入れた」というではないか▼家に来る日用品の配達人を異常に警戒し、「ムショに戻るのはごめんだ」などと言い、殺人事件の聞き込みに来た保安官を追い返すようポールに指示、あまつさえ撃ち殺してしまった。やってきたローラまで監禁される。やつは正気じゃない、連続殺人犯だと目星をつけたポールは、3キロ先の鉄道まで走って汽車に乗ろうと、ローラと家を走りでるが、苦もなくジャックに追いつかれる。ポールは縛り上げられ、ローラは別の部屋に連れ込まれた。ほれ、だんだん筋書きができてきただろうとニンマリ。ジャックとは狂人かポールは形勢を逆転させジャックに銃を向けていう。「なぜ私がつかまらなかったと思う? 神の合図があったときはすぐ気づくからだ。お前は流れ者だ。女性たちを殺害し森に隠した。私がお前を殺す」。な、なんですって。ポールが発砲する。ジャックは倒れない。なぜだ。そこへFBIがドヤドヤ乗り込んでくる。制服に身を固めたローラもいるではないか。ジャック「3年間お前を追っていた。現場を見つけても手遅れだった。最初の犠牲者はお前の妻だ。どこに隠した」ポールが言い返す「証拠は? 違法証拠ばかりだ。遺体から集めた証拠品を私の家に持ち込んだだけさ」ジャックは焦る。美しいポールの妻が額縁の写真に入っている。次に彼の目が庭の小型ブルドーザーに。「池の水をさらえて底を掘り返す、遺体が埋まっていたら満足か」▼ここで溶暗。ポールは自宅のソファで眠っており、タイプライターには「書けない、書けない」と打った紙が挟んである。ポールはやおら起き上がり、新しい紙を挿し入れ、パチパチとキーを叩く。タイトルは「ブラック・バタフライ」▼夢オチかよ。中盤までうまく引っ張ってきていたのに、ジョナサン・リース=マイヤーズの狂気じみた目つきもなかなかよかったのに、安っぽく仕上げてしまったのが気に入らないけど、でもマ、ヨレヨレのダメ作家が、最後に再起への踏ん張りを見せた、というところで「ダンディズム」に一票。