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特集「ベストコレクション」

2015年11月19日

特集「星の降る夜は/ベストコレクション」⑤
バツイチは恋のはじまり(2014年 コメディ映画)

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監督 パスカル・ショメイユ

出演 ダイアン・クルーガー/ダニー・ブーン

シネマ365日 No.1571

めでたく「観客賞」 

特集「星の降る夜は/ベストコレクション」

クール・ビューティ、ダイアン・クルーガーの弾けぶりがお見事。ダイアンの恋の相手になるダニー・ブーン、このふたり、じつはシリアスな中でもシリアスな「戦場のアリア」で共演し、今回も息があっています。本作は「フランス映画祭2014」の観客賞を受賞しました。同賞は過去に「最強のふたり」(2012)や「タイピスト」(2013)が受賞しているように、フランス映画のヒットのバロメーターにも当たります。ダイアン・クルーガーは「一度フレンチ・コメディに出たかったが、だれも持ち込んでくれなかった」ところ、やっと夢がかなったと大満足。モスクワロケでは、赤いハンカチを振りながらコザック・ダンスを踊ったり、アフリカではマサイ族の結婚式に参列、全然似合わないワンピースを着せられたり、宇宙飛行士顔負けの空中遊泳まで、はつらつ「バツイチ大作戦」を繰り広げます▼というのもイザベル(ダイアン・クルーガー)の家は代々「最初の結婚は失敗する」というジンクスがある。おじいちゃんもおばあちゃんも、父母もみな再婚。イザベルは10年来の事実婚であるピーターという恋人がいる。子供も早くほしいから、まずだれかと離婚のうえ、結婚にこぎつけよう、ともがいている。世界で最速で離婚できる国はデンマーク、結婚して10分で離婚できると聞いたイザベルは、ネットで合意した相手に会いに、いざコペンハーゲンに。機中隣あわせになったKY男ジャン=イヴ(ダニー・ブーン)を寝たふりをして無視。ところが到着すると相手はドタキャン。「どうしよう」。電話を受けた妹は「そのへんにいるだれかマヌケをつかまえるのよ!」。イザベルの視線の先にKY男がいた。偶然を装い、イザベルは彼といっしょにケニアに行くことにする。ジャン=イヴは世界の国々をレポートする、旅行雑誌の取材記者だ。自分に肘鉄を食らわせたイザベラがなぜか急接近、でもジャン=イヴは毫も疑わない。嬉しくてたまらない。ギャングに車を乗り逃げされ、砂漠で野宿。ジャン=イヴが星座を教えると、イザベルは「ちがう」即座に訂正し、「あれが大熊座、あれがカシオペア、あれがアルデバラン」たちどころに名前を言う。「父が教えてくれたの」「君のお父さんは宇宙飛行士かい」「ちがうけど」イザベルは子供のときの思い出話をしながら、素直に耳を傾けるジャン=イヴに心をほぐされる。このあたり、ダイアン&ダニー絶妙の呼吸です。砂漠でライオンに出会ったり、キリマンジャロの麓まで3時間を歩いたりして、ふたりはやっと目的地に到着、マサイ族の結婚式にあやかり結婚する。さて、つぎは離婚である▼ジャン=イヴはイザベルに、さんざんな目にあわされる。「もう懲り懲りと思わせて」離婚にしむけるのがイザベラの作戦だ。イザベラは歯科医である。クリニックに迎えにきたジャン=イヴをー言い忘れたがピーターも歯科医でふたりは同じクリニックに勤めている。イザベラはジャン=イヴと結婚したことは秘密だから、彼を人目にふれさせるわけにはいかない、麻酔注射をお尻だけでなく顔面にうたれて顔はデコボコ、髪が薄いジャン=イヴが使っている増毛クリームを、イザベルが脱毛クリームにすりかえたものだから、彼の髪はごっそり、頭頂から耳までマダラ模様になってしまう。でもジャン=イヴはへこたれない。大きな帽子でマダラ頭を隠し「髪なんかまた生えてくるさ」とイザベルを責めない。どうしても離婚の合意をとりつけたいイザベルは、取材の彼を追ってモスクワへ。イザベルはしかしジャン=イヴのことを「あらゆるひどいことをしてサイテーの女を演じたのに、イヌみたいに慕ってくるのよ。事態は最悪よ。こっちが辛くなる」そう思うようになる。とうとうリシャールという架空の友だちをつくり、目にみえないリシャールを自分の隣にすわらせ、彼におしゃべりする形で結婚&離婚作戦を白状する。それを聞いたジャン=イヴもリシャールに話しかける「そうか、愛されていると誤解したのだね、ぼくは。バカだなあ。いいのだよ。これを君から彼女にわたしてくれ」そう言って姿のないリシャールの前に離婚届を置く。彼は彼でイザベルの急激なアプローチには、なにかわけがあると察しながら、気のつかないふりをしていたのだ▼すべてを打ち明けたイザベルは帰国までの24時間、ジャン=イヴと過ごすと決める。ジャン=イヴはモスクワのあちこちを案内し、素顔のロシアにふれたイザベルの心は解放、居酒屋でコサック・ダンスを踊りだす。バレリーナをめざしていたが怪我で断念したダイアンのダンスは「水を得た魚」でして、うまいというより楽しいですよ。帰国したイザベルはピーターと別れ、ジャン=イヴのもとに戻ります。ジコチュー満開のイザベルに、ちょっとやり過ぎ感もありますが、劇中本人も反省したことだし、ダイアン初のロマコメは大ヒット、大成功のうちに着地しました。

 

 

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