女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss
  • ブックマーク

シネマ365日

2015年12月17日

特集「それいけ、アニマルフェスティバル4」②
ミュータント・タートルズ(2015年 ファンタジー映画)

Pocket
LINEで送る

監督 ジョナサン・リーベスマン

出演 ミーガン・フォックス/ウーピー・ゴールドバーグ

シネマ365日 No.1602

主人公はカメだって!

特集「それいけ、アニマルフェスティバル4」

フフ。おもろいな(笑)。主人公はカメだよ、カメ。ニューヨークの地下に暮らす、やんちゃなカメ4匹。「オレたちはニンジャさ。まだティーンのカメだけど、アダルトな会話もいけるよ」。親代わりの師匠はネズミの忍者スプリンター。彼らはニューヨークの危機を救うため、とある研究所で開発された新種のカメ、それも想像を絶するパワーを秘めたカメだ。ある日研究所はなにものかの手で爆破され、カメたちは死んだと思われた。でも少女だった開発者の娘エイプリル(ミーガン・フォックス)が、カメを逃がしていた。エイプリルは新聞記者となり、犯罪組織フット軍団の特ダネを狙うが、町ネタばかりやらされるのにくさっていた。ところある夜、港を襲撃するフット軍団に現場で遭遇した。あわや一大事。そのとき闇の中から出現した何者かが軍団を叩きのめし、あっとうまに姿を消した▼製作にマイケル・ベイが噛んでいます。ハリウッドの破壊屋マイケル・ベイです。言わずと知れた「トランス・フォーマー」の監督。ド派手なアクションと、なんでもぶっ壊す映画で有名な人ね。彼の手法にのっとったのか、本作でもカメラ・アングルが過剰なまでによく動きます。カメ兄弟はリーダー格のレオナルド。陽気なミケランジェロ。天才的な発明家ドナテロ、クールでドジなラファエロと4兄弟のキャラが分かれている。ただなんといってもカメだからね。爬虫類だろ。カメの顔の区別のつく人っているか? 映画では体格やバンダナの色分けでかろうじて違いをつけた。マア細かいことは吹っ飛んでしまうくらい、スピーディに展開するからさしつかえないけど。ミーガン・フォックスがめずらしく、マトモな女の子で出演し、マトモなセリフをしゃべっている。だいたい男が主人公の映画が多いベイ系だけど、ミーガンは「バッドボーイズ2バッド」(クレジットなし)から「トランス・フォーマー」2作と、ベイ監督の作品が続き、セクシー女優として扱われることが多い。過激な発言で物議をかもすこともひんぱん。「真面目な生き方をしていると書かれるより、いかれた淫乱な女と書かれるほうがうれしい」なんておみごと(笑)▼ところがそのミーガンが、本作ではフツーでおとなしく、まっとうで、アブナイ魅力はすっかりカメに奪われ、影が薄くなった。次作がすでに決定しているらしいけど、まさかミーガンちゃん、オファが来ても、こんな役なら二度と出ないほうがいいと思うわ。もし引き受けるならキッパリ、カメの敵役かワルの親玉に変身することね。劇中エイプリルが、フラッシュの光に浮かび上がった180センチの巨大カメに気絶するなんて、どだいミーガンが、健気とか気絶とか、失神とかにあてはまるタマかよ。「バットマン」のパロディやら、「ザ・フット」は本作の原作であるコミックの「ザ・ハンド」をもじったネーミング。のろまなカメが速射砲のような早口で連発するセリフ。師匠ネズミのアクションは、ううむ、すさまじい格闘技に目をみはらせる。ただね、タートルズ兄弟が「おれたちニンジャ」と冒頭でキッパリ断言しているのだから、まともな忍者の扱いをしてほしかったわ。どうして原題の「ミュータント・ニンジャ・タートルズ」からニンジャを削除するのよ。ニンジャはいまや国際語だろ。セリフで使われる日本語もあやしい。これがハリウッドの傲慢というものよ。映画ファンの片割れとして、いいものはいい、おもしろいものはおもしろいと遅疑なく認めるけど、一知半解でニンジャや日本を扱ってほしくないね。反省していただくわ▼ウーピー・ゴールドバーグは引退したと聞いたけど、スクリーンで再びお目にかかれてよかったわ。背中があんまり広くなっているので、後ろ姿だけでだれかわからず、前を向いてもだれかわからず、声を聞いてウーピーだとわかったわ。次作は巨大カメの母になるつもり? 少なくとも人間の役なら、ウーピーだと、あのすばらしいウーピーだとわかるように現れてちょうだい。すばらしかったウーピーではなく。ついでだからもうひとつ。カメのSFの主人公って、日本には「ガメラ」がいるの。当時(今もだけど)人気独占の「ゴジラ」に対抗するため、大映京都が総力あげてつくった空を飛んで火を吹くカメよ。ふつうなら、スマートとは決していえないカメを、日本は特撮技術を結晶させ怪獣に変身させたの。公開は1965年だった。日本の怪獣映画ってアイデアも技術も、世界に先駆けているのに、キャラがはじけないため、単なる「まとも」でおわっているのね。本作のミーガンみたい。残念だわ。

 

 

Pocket
LINEで送る