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教育

2011年10月20日

『のびのび保育』で寛容な心育てる―神童幼稚園―

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時間・空間・仲間の「3つの『間』」を大切にする

 『のびのび保育』で子どもたちを育て、高い人気を誇る幼稚園がある。神童幼稚園だ。園長の北川定行さんに話を聞いた。
 同園は戦中の昭和17年に設立したが、その3年後、空襲で園舎などすべてを焼失。そのため「戦争につながるような人には育てない、『反戦・厭戦』が理念の根底にあります」。子どもたちが自立し、自律できる教育を目指し、その上で「子どもたちが自ら決定していく、『自治』を行うようにしています」。
例えば、遊具を使用する順番を巡って喧嘩になったとしても「ジャンケンして順番を決めなさい、とは言いません。『じゃあ、どうしようか』と自分たちで順番を決めさせるように促します」。目を離さず、気も配る。しかし、口や手はださない。子どもたちが自分を律するようになり、自治も行えるようになる。「そうすることで、相手を受け入れる寛容な心が育ちます」。寛容な心があれば、争いは起こらない。理念の『反戦・厭戦』につながっている。
また、同園では近年倦厭されがちな大型遊具も設置している。「(大型遊具は)順番を守る、みんなで協力して遊ぶ、といった事を学べます。安全管理を徹底し、目配り、気配りを怠らなければ、事故は起きません」。一日の始まりに90分間、遊び時間である『のびのびひろば』を設定しているのも同園の特徴だ。
「『自由保育』という言葉があります。子どもたちの自由を尊重する、という教育ですが、『のびのび保育』と『自由保育』とは違います。自由保育は子どもがひとりで好きなことをしていても容認しますが、『のびのび保育』はみんなで遊ぶことが基本。仲間を大切にします。」みんなで遊ぶ、年長の子が年下の子を連れて遊ぶ。そういった機会が極端に少ない今、子どもたちにとって同園での経験は貴重だ。「遊ぶ時間、遊具などの空間、そして仲間という3つの『間』を大切にするよう、心がけています」。

先生と子どもたちとの関係も「(子どもたちは)あれこれと管理されず、自分たちの考えや行動を尊重してくれ、いざという時には守ってくれる先生に対して『怖い大人』とは感じず『信頼できる大人』と思っています。当然、先生も子どもたちを信頼しています。ですから(言葉や音楽、造形などの)日常のプログラムでもガミガミ言う必要性がなく、スムーズに行われています」。お互いの信頼関係が構築されている証だ。
「今後は『認定こども園』の認可も受けようと考えています」。幼保一体化政策を受け、0~2歳児の受け入れも行っていく考えだ。「地域のつながりが減り、親同士の交流が希薄な現代、自分の子の成長具合がわからない親御さんが少なくありません」。他人の子と比較し、自分の子の成長・発達具合が判断できていないのだ。「そのため、幼稚園に入って『こんなはずじゃない。うちの子はもっとできるはず』と悩む親御さんが多いです」。乳幼児期における生活経験の欠如や運動量の低下も顕著だ。「それらを解消するためにも、認定こども園になり、幼少期から見ようと考えています」。
子どもたちが自立・自律し、自治を行える寛容な心を。これからも、同園の理念へ向けた教育は続いていく。

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