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2011年10月30日

人工ボディで明日を切り拓く(2)

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工房アルテ・福島有佳子

過去を昇華し、これからも人工ボディを作り続ける ―工房アルテ・福島有佳子さん―

 人工ボディを作り、体の欠損部分を補うことで多くの人たちの体と心を救ってきた「工房アルテ」の主任技師・福島有佳子さん。最良の人工ボディを作るため、多くの病院とも連携し、欠損部分を補うのではなく人工ボディを装着しやすいように手術をしてもらうなど、医師の得意分野と自分の得意分野を融合させている。
 ただ、最初は人工ボディを知らない医師から不信そうな顔をされたこともあった。「悲しかったですね。でも、そういった悲しさ、悔しさがあったからこそ、ここまで頑張れたんだと思います」。
 過去には色んなことがあった。医師からの対応だけではない。人工ボディを作り始めた会社が倒産し、納品していない人たちから『どうしてくれる!』と問い合わせが殺到した。
 「一時は人間不信にもなりました。でも、今はすべていい経験だったと思えます。その会社がなかったら、倒産しなければ今の私に技術はなかったと思うから」。過去があるから今がある。医師からも信頼されるようになった。また、暴力団をやめようとしてきた人を見てきたからこそ、暴力団から離脱しようとする人たちの支援をすることにもなった。
 「(小指の)人工ボディを作ったからといって社会復帰できるわけではありません。また戻ってしまう人もいます。でも、やり直して真面目に働く決意のある人がいる限り、そのサポートを続けていきたいです」。それは、事故などで体の一部が欠損した人に対しても同様だ。「これからの一歩を踏み出す勇気がでるような人工ボディを作りつづけたい。あるお客様が話してくれたように、『お守り』になればといいと思っています」。
 部下の方にも話を聞いた。福島さんはどんな上司?「メリハリがあって、オンオフがきっちりしている。厳しい時もありますが、コミュニケーションを大切にしてくれます」。では、みなさんにとって遣り甲斐は?「お客様に合ったものが作れたときは喜んでもらえます。そういったとき、遣り甲斐を感じますね」。
 福島さんにも、遣り甲斐を聞いてみた。「この仕事が本当に好きなんです。『ありがとう』と言われたり、泣いて来た人がうれし泣きをして帰られる姿を見ると遣り甲斐を感じます。少しでも、人工ボディがその人の未来にプラスになったら、と思ってます」。
考え方はシンプルに。相手のことを思い、その人にとって最高の人工ボディを。今日も、相談者が『これから』を開拓できるよう、体の一部という『お守り』を作り続けている。
(了)

人工ボディで明日を切り拓く(1):http://www.womanlife.co.jp/topics/detail.html?k=1227

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