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介護のささやき

2011年11月1日

ボタンひとつの安心 -緊急通報システム-

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大東市 緊急通報システム

高齢者や家族に安心を

 お年寄りの一人暮らし。持病の発作や転倒など何かあった場合、消防・救急や身内などに連絡できない危険性がある。その危険性を回避するため、多くの自治体では「緊急通報システム」を導入している。専用の装置を電話に設置し、ボタンを押すだけで自治体が指定した連絡受付先につながるシステムだ。
 大東市でも同システムを導入している。同市福祉政策課・西脇篤志さんによると「登録数は380件。ご本人やご家族からの申請と、民生委員、支援機関からの紹介などで登録されます」。対象者は原則として『65歳以上の在宅で虚弱なひとり暮らしの人』『18歳以上の重度障害者でひとり暮らしの人』となっているが「近年は対象基準を緩和し、生活に支障はないが心臓などに持病があり、いざというときに連絡するのが難しいひとり暮らしのお年寄りなども受け付ける場合があります」。高齢者本人はもちろん、遠方に住む家族も安心な同システム。大東市の場合、他の自治体とは違った特色がある。
 多くの自治体が消防本部や民間などの受付センターで通報を受けているが、大東市では社会医療法人「若弘会」に業務を委託、同会が常駐する「緊急通報センター」で通報を受け付けている。スタッフの福田省二さん(写真)によると「毎月1回は登録者に安否確認の『お元気コール』をかけています。楽しみにして下さっている方もいらっしゃいますし、いつも声を聞いているので(緊急通報時に)声のトーンで状態がわかることもあります」。同所は高齢者が立ち寄れる集いの場、コミュニティにもなっている。地域のお年寄りを熟知しているスタッフが24時間通報を受けることで、通報する高齢者の安心感が増しているという。

連絡先確保と周知が課題。地域の支援機関との連携も

 ただ、同システムには課題もある。登録する際、通報を受けた時に高齢者のもとへすぐ駆けつけられる連絡先も必要なのだが、親類や知人が遠方の場合「近所の人に連絡先になってもらっていますが、近年は地域の交流が減り、頼む人がいないケースが少なくありません」(西脇さん)。他の自治体から転居してきた高齢者は、その傾向が顕著だ。一方で「システムに登録するため(高齢者が)近所の人にお願いし、そこから交流ができるケースもあります」。同システムは地域の輪が支えている。近所との交流に加え「地域に根差す支援機関との連携も検討中です」。
同システムの周知も課題のひとつだ。「市の広報誌などを使ってお知らせしていますが、まだご存じない方も多くいらっしゃいます。また、ご家族が他市など遠方にお住まいですと、なかなかお知らせする手段がありません。今後は市のホームページなども活用して、もっと広めていきたいです」。
 安心のシステムを支えるのは、高齢者を守ろうと日々奮闘しているスタッフや、地域の輪だけではない。自分の親がひとり暮らしで不安なら、自治体に問い合わせることも必要なのかもしれない。

※ 同システムは有償であり、大東市の場合は装置の取り付け料5775円と月額399円(前年度の市民税が非課税の場合は210円)が必要です。なお、NTTアナログ回線以外の回線には取り付けできません

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