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コラム

2011年8月1日

自分は健康のナビゲーター

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立川 智之さん
株式会社トータルヘルスケア代表取締役/株式会社SUKOBURU代表取締役/医学博士

患者さんと正直に向き合う名トレーナー

一流アスリートを数多く施術してきた立川先生。プロ野球選手や格闘家と一緒に撮られた写真が並び、ユニフォームやスパイクなどが展示されている。だからこそ、先生の言葉は意外だった。「わたしにとって、プロアスリートを施術するのがゴールではないんですよ」。
先生自身、学生時代にレスリングで活躍していた。しかし、輝かしい成績の裏で怪我に泣かされ続けた。「足、肩、鼻、喉にもメスを入れましたね」。加えて、父親を19歳で亡くす。レスリングの道を諦め、音響会社に就職するが充実感はなかった。バブル絶頂期。人間の欲の狂騒をみてきた。
「もっと人に公に貢献できることがしたい」。働きながら医療専門学校で勤勉し、トータルヘルスケアを開院。以後、多くの施術にあたってきた。
「人が好きでなければ、この仕事はできませんね」自分に正直になり、人にも正直に向き合う。早くよくなってほしいから、体の状況を正しく伝える。「わたしは健康のナビゲーターなんです。だから、『自分だけでなんでもかんでもやる』ではなく、相手さんにとって適切な方法を考えます」ときには医師に診てもらうことも勧める。そのための太いパイプもある。専門医との連携は強固だ。「医師に診てもらったあと、リハビリが必要な場合に(自分を)活用してもらえれば。そして、医師からも信頼されるパートナーでありたい」。
一方で、靴作りにも力を入れている。人間の土台は足。その足がしっかりしていなければ、体は不調に陥る。そこで開発した、足を正しく支えるウォーキングシューズ「すこぶる」は多くの人に愛用され、ファーストモデルだけでも1年間で35万足が売れた。その後も改良を重ね、多くの支持を得続けている。
その「すこぶる」と水と灯油を四駆に積み、先生は東日本大震災の被災地に乗り入れた。「アメリカにいたんですけど、居ても立ってもいられませんでした」。急遽帰国し、被災地へ向かった。地震発生の5日後だった。「正直、水や灯油は喜ばれると思いましたけど、靴は自信がなかった」。ところが、被災地では大歓迎を受けた。着の身着のまま避難していた被災者にとって、靴はありがたいものだったのだ。「みんな喜んでくださいました。嬉しかったですね」。
最初の言葉に戻そう。プロのアスリートたちを施術することがゴールではないとすれば、先生にとって何がゴール、最終目標なのか。
「究極、ボランティアでやりたいんですよ。寝泊まりと施術が可能なバスで日本中を巡り、みんなのために頑張っている人たちを無料で施術したいんです」。そのためのバスは既に購入済。日本全国を巡る日に向け、今日も患者とまっすぐ向き合っている。

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