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コラム

2011年8月1日

努力と挑戦 志学館ゼミナール

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志学館ゼミナール・予備校塾長(株式会社アンドリュー代表取締役社長)
木村 正泰さん 67歳

将来を見すえた、強く中身のある人間を育てたい

 詰め込み教育は良くないという風潮がある。確かに、偏差値のみを重視した教育は感心できない。しかし、志学館塾長・木村正泰さんは「詰め込みも大切」と語る。「少子化が進んだ現代、家庭では努力せずに何でも与えられ、学校でも(勉強では)苦労することがあまりない。大学受験でさえ、簡単な試験で通ってしまいがちです。しかし、二十歳までに努力と苦労をし、挑戦してきた人は社会に出てもへこたれず、30代や40代になったときに差がでます。だからうちでは、しっかりと勉強させ、部活があろうと宿題をきっちりやらせています」。

志学館では、生徒の学力に応じて鍛えることができる「3段階授業」を導入し、授業や宿題で出された内容を理解しているか小テストでチェック、できていない場合には30分程度の居残りをさせ学習内容の定着や家庭学習の徹底を促す「マスターチェック」を行う。一方で、学習効果を高める講座を開くなど生徒たちのやる気を向上させる「意欲喚起」も忘れない。厳しいなかにも生徒を奮い立たせ、偏差値のみではなくプロセスを重視した教育法だ。  このような塾を開いたきっかけは何だったのか。「幕末に適塾という、医学や蘭学を厳しく教え、人間力の高い人物を多く輩出した私塾がありました。そういった塾を作りたいと考えたんです」。
また、勉学で完全燃焼できなかった学生時代の思いもある。数学が大好きで、大学では工学部に進んだが「山岳部でロッククライミングや雪山登山をやっていました。一、二回生のときは勉強と両立ができたのですが、三、四回生でリーダー部員となってからは、残念ながら両立できませんでした」。もっと勉強したかったという強い気持ちが、開塾につながった。
「教育というのは永遠なんです。歌舞伎などの古典芸能では絶えず技能や才能が受け継がれていますよね。同じようなことがスポーツや音楽の世界でも多くあります。これは、幼いうちから教育をほどこしているから。
例えば、テニスの元世界女王ヒンギスは、お母さんもテニスの選手でしたが、そのお母さんが世界で戦ったとき、どうしてもかなわなかった対戦相手の名前を我が子につけたのだそうです。ヒンギスにとって大変重い名前だったでしょうが、これ以上の教育は無かったと思います。
しかし、親から独立するのが当たり前になった現代では、こういった教育が少なくなりました。一番身近にいる『人生の大先輩』から何かを教わる前に離れ、仕事や家事で忙しい親よりもじっくりと語ってくれる祖父母と一緒に住むことも少ない。家族や地域の伝統、人としての生き方が受け継がれにくい。これではいけないと思うんです」。
家庭における教育を受け、地域に根付いて頑張れる人間を育てたい。その思いは、少しずつ結実してきている。現在、通っている塾生のなかに、開塾初期に通っていた生徒の子どもがいるのだ。 集中力を高める「セレンブレイン講座」や、読解力を向上させる速読など、時代に合わせた教育法を取り入れつつ、教育への思い-教育哲学は決して揺るがず、まっすぐ芯が通っている。これからも、ぶれることはない。

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