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2012年1月17日

四川大地震の恩返し。東日本大震災のチャリティーコンサートを ―二胡奏者 沈佳さん(25歳)―

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佳音二胡楽坊
二胡奏者 沈佳

1月22日(日)には5回目のチャリティーコンサートを開催

 中国の民族弦楽器として日本でも人気のある二胡。その若手演奏者として関西を中心に活動しているのが沈佳(シェン・ジャー)さんだ。
 上海生まれの沈佳さんは4歳の時、二胡を習い始めた。「幼稚園に通っていたのですが、父は私に楽器かバレエを習わせたかったんだそうです」。楽器は父親が音楽好きだったため、バレエは沈佳さん本人の体型維持のため。どちらを習わせようか、迷っていたそうだ。「そういった時、幼稚園に二胡の先生がいらっしゃって、リズム感が良いと褒めてくださったんですね。それなら二胡をやってみよう、ということになりました」。
11歳で上海学生芸術団員に選出され、個人としても上海大劇場などの中国国内の一流ホールで演奏、数々の賞も受賞し、同芸術団の海外演奏にも参加した。その海外演奏として日本に来日。2004年のことだ。
 「上海市の長寧区と大阪の枚方市が姉妹都市なのですが、その記念行事として『海外友好都市青年音楽祭』が開かれており、私もそこに参加させて頂きました。日本や、来日していたオーストラリアの学生さんと話をしたり、多くの日本の方々と触れあうことができました」。滞在期間は1週間。中国で見聞きする日本と、実際に体感する日本は違った。「清潔感があってキレイですし、日本人はすごく親切。道に迷っていたら言葉が通じなくてもジェスチャーで教えてくれます。(日本は)面白いし、日本語を学びたいと思いました」。

 日本語を学びたいと思った理由はもうひとつ。ホームステイ先のホスト家族が親切にしてくれたことだ。「ホームステイ先の両親もすごく良い方。お父さんは中国語を少し、お母さんは英語ができるのですが、お父さんが中国語でたくさん話してくれるんです。でも、なかなかお互いに通じなくて、結局、英語で会話をしていました」。それでも、細かなニュアンスは伝わらない。もっと意思の疎通を図りたい。日本語を学ぼうと考えた。「ただ、私はひとりっ子。両親に気持ちを打ち明けるタイミングが難しかったですね」。
 その両親も、このホスト家族なら安心だと任せてくれた。「中国に帰国して、11月の誕生日のとき、中国までお祝いに駆けつけてくれたんです。それに、私が日本に留学する際にも『言葉が通じないのに、本当に大丈夫なのか』と心配して(中国まで)来てくれました。今でも、すごく仲良くしています」。
初来日の翌年、再び日本へ。日本語の専門学校で学び、2007年からは関西学院大学に留学生として入学。現在は大学院に通っている。
 「大学を終えても、日本に残るつもりです。二胡奏者として関西だけではなく全国で活動して、多くの方々と出会い、様々な演奏者とコラボしたいと思っています」。
 その演奏会で、いま行っているのが東日本大震災のチャリティーコンサートだ。
 「四川大地震が起こったとき、私は日本にいたのですが、多くの方から応援してもらい、世界が一つになっている感じがしました。今回の東日本大震災でも、世界が一つになって(被災地や被災者を)応援している。恩返しの気持ちも込めて、自分も何かやりたいと考えたんです」。
 コンサートでは、沈佳さんの二胡と他の楽器のコラボが楽しめる。「ピアノ奏者の梅村知加さんと一緒に演奏しています。また、いつもゲストをおひとり、お迎えしています」。1月22日には寝屋川アルカスホールで、ゲストに箏の演奏者である田中真江氏を迎え5回目のチャリティーコンサートを行う。
 「中国の民族楽器である二胡と、西洋音楽を代表する楽器・ピアノ、それに日本の箏。それらのコラボで生み出される素晴らしい音楽を楽しんで頂き、最後に朗読を交えて、もう一度、震災を振り返る機会にして頂けたらと思います」。

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