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シネマ365日

2012年2月19日

理 由 (1995 サスペンス・法廷映画)

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監督 アーネ・グリシャム
出演 ショーン・コネリー/エド・ハリス/ローレンス・フィッシュバーン/ブレア・アンダーウッド

みんな罠におちた

 わずか11歳の少女が無残な死体で発見された。逮捕されたのは黒人青年ボビー(ブレア・アンダーウッド)。死刑判決を受けた彼は刑務所内で真犯人に出会う。無実の罪を晴らすため死刑反対論者である、ハーバード大学の法学教授ホール・アームストロング(ショーン・コネリー)に手紙をだす。差出人を聞いて妻はどこかで聞いた名前だと思うが…
▼現地フロリダで再調査を開始したアームストロングは、人種差別意識の強い刑事(ローレンス・フィッシュバーン)らの抵抗や妨害ににあいながら、8年前の事件に迫っていく。刑務所で少女を殺したとボビーに告白した囚人(エド・ハリス)の裁判が再開され、本人が少女強姦殺人の具体的な陳述をし、残酷さに法廷の関係者は耳をおおいたくなる。陪審員の評決は「ボビー無罪」事件はあざやかに解決したかにみえたが…
▼ここからが第二幕である。第一幕だけでもけっこう重厚だったから、本作は映画2本分くらいのボリュームがある。狂気の囚人エド・ハリスは両親の虐待をうけて育っていた。その報復を背景に、ボビー自身の復讐がダブルセッティングされ、二重の殺人ドラマが構成されたのだ。苦学して名門コーネル大学を卒業したという優秀なボニーが、どんな犯罪にかかわったというのか
▼それは犯罪といえるのか…しかし運命は狂ったのだ。ここにきて今までアームストロングの背景にいた妻が浮上してくる。彼女もまた法曹界に身をおいていた。彼女はある場所でボビーと出会っており、その記憶はかすかにあったのだ。徐々に薄皮が剥がれるように、第一幕が序章にすぎなかったことが明らかになる。あやつられたのはアームストロングであり、検察であり、警察であり、この事件にかかわった全員がみごとに罠におちていた
▼最後に、あのいかにも憎々しげだった刑事が、デカ魂のかたまりのような、執念の捕り物をみせる。フィッシュバーンの見せ場だった。マトリックスだけが彼の出演映画ではないのだ、みよ、颯爽としているぞ。とにかくアーノルドと妻の危機一髪をフィッシュバーンが救うのです。二重底・三重底の複雑な構成だけど、決してデヴィッド・リンチふう変態趣味ではなく、ちゃんと腑に落ちる結末でした。わかりやすい映画っていいよね。安心してみてください。

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