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スポーツ

2012年2月3日

自転車競技の楽しさと奈良を全国にアピール ―奈良初のプロスポーツチーム、シエルヴォ奈良―

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ツアー・オブ・ジャパンへの出場を視野に、序盤からかっ飛ばす!

 日本で自転車競技というと「競輪」を思い浮かべる人も少なくないだろうが、海外ではチームを組み、ロードレースを行うツールが人気。ヨーロッパでは国技にしている国もあるほどだ。日本でも、近年は注目を浴び始め、大阪・堺から東京まで、全7ステージある「ツアー・オブ・ジャパン」など、多くのロードレースが行われている。
 その最高峰であるJBCFロードシリーズ(主催・一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟)のJプロツアーに参加している「シエルヴォ奈良」は、奈良県初のプロスポーツチーム。3年前に設立し、昨年から同ツアーに出走し始めた。
 マネージャーの横山光太郎さんと監督兼選手の辻貴光さんに話を聞いた。「昨年の目標は『1戦でもいいからステージ優勝すること』だったのですが、1戦目に(澤田賢匠選手が)優勝し、3戦目にも(同選手が)上位入賞しました」(辻さん)。初参戦・初戦優勝は史上2チーム目の快挙。しかも、通算ポイントで1位の座に就いているチームだけが着られるリーダージャージに袖を通したのは、参加23チーム中3チームだけ。その1チームがシエルヴォ奈良だった。
「前半戦は上位で折り返しましたが、うちはスピードの出る平坦なコースを得意とするスプリントチーム。山岳レースには出場しませんでしたので、結果的には12位に終わりました」(横山さん)。日本のロードレースチームは平坦なコースにも坂の起伏が激しいコースにも対応するチームが多い中、シエルヴォ奈良はスプリント勝負のチーム。また、平坦なコースではタイムによってレース途中でも『足きり』されてしまうが、山岳レースにはそれがなく、完走すればポイントがもらえる。12位だったとはいえ、山岳レースに出場していないことを考慮すれば、1年目からの大健闘と言える。

 「(チーム設立のきっかけは)僕が引退を考えていた時に横山さんに相談して、もう少し続けてみないかと言われたんです」。元々、国内の強豪チームに所属し、数々の戦歴を残していた辻さん。だが、大きなケガにより選手を辞めようと考えていた。「もったいないと思ったんですよ。だから、ひとりでもいいからチームを作って(現役を)続けてみたらと思ったんです」(横山さん)。
 ならまちの民家を拠点とし、当初はJプロツアーよりもランクが下のツアーで辻さんひとりで走っていたが、現在は選手も揃った。奈良県内の企業からスポンサーも集まり、資金的に潤沢とは言えないものの、自転車の提供なども受け、今年も3月から始まるJプロツアーに参戦予定だ。
 「真面目にコツコツとレースに打ち込んでいます。今年も目標は年間1勝です」(辻さん)。今年は平坦なコースが増え、シエルヴォ奈良にとっては追い風だ。「うちは先行して、早く仕掛けていくようにしています。チームの知名度を上げて、奈良をアピールしたいといった狙いもありますし、そうやって先行して逃げ切るレースを続けていくうちに、実力もついてくると思っています」。
 今年からシエルヴォ奈良に所属し、国内のみならずヨーロッパのアマチュア・ツールでも経験を積んできた大塚航選手も「完走したらポイントはつきます。でも、ただポイントを狙うのではなく、強い選手がアタックした(仕掛けた)ときについていく、自分単独でもアタックするくらいのアピールをしていきたいですね」。
 昨年は震災の影響で「ツアー・オブ・ジャパン」は行われなかったが、今年は開催される。「Jプロツアーの前半の成績によって出場権が得られますから、そちらも目標にしたいですね」(横山さん)。ツアー・オブ・ジャパン第2ステージのスタート地点は奈良・東大寺。奈良県民にも、もっと自転車レースの楽しさ、面白さを知ってもらいたいと意気込んでいる。
 「当チームには下部組織もあり、奈良の大学生や高校生たちも頑張っています。将来的には、そこからJプロツアーを走れる選手が出てきてほしいですね」。
 奈良で生まれ育ったプロ選手が、奈良のチームで全国を走る。奈良県が誇る強豪チームに育てるためにも、県民みんなで応援を!

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