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2012年2月6日

「ニート」ですか? いいえ、「レイブル」です ―レイブル応援プロジェクト 大阪一丸―

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レイブル応援プロジェクト 大阪一丸

レイブルたちの実態や苦悩を知り、レイブルたちへの誤解・偏見・差別を知ってほしい

 大阪は「お笑いのまち」だが、笑えない現実がある。生活保護受給者やホームレスの数は全国ワースト1。ニート・引きこもりも55000人と全国ワースト2。これほど「生きにくさ」を強調する数字もないだろう。また、大阪府の予算のうち17%が生活保護受給者のために使われている。府の予算は府民の税金。決して他人事の問題ではない。
 そこで大阪府では「レイブル応援プロジェクト 大阪一丸」を立ち上げ、ニート状態にある若者たちを支援していこうと取り組み始めた。同プロジェクトを運営する団体の1つ、NPO法人スマイルスタイルの塩山諒さんに話を聞いた。
 「仕事をしておらず、職業訓練などにも参加していない若い人を『ニート』と呼びますが、そのうちの55%は仕事をする意欲のある方たちです。そういった『働く意欲のあるニート』を『レイブル※』と呼び支援していきながら、大阪府民の方や企業にも理解してもらおうというのが『レイブル応援プロジェクト 大阪一丸』です」。
 ニートというのは働く意欲がなく引きこもっているというイメージが強いが、実際には働きたくても直近の就労から時間が経っているため自信がない場合や、面接に行っても落ち続け、そのうち就職活動ができなくなってしまうといったケースもある。「採用する企業や、周囲の人から『ニート=怠け者』といったように正しく理解されず、誤解され、差別すらされる場合も多くあります。そういった働きたくてもなかなか就職できない状況を改善していくことも重要だと考えています」。

 また、ニートや生活保護受給者が増加した背景には、現在の就労条件も深くかかわっている。「仕事をしても生活が成り立たない、将来が見えないワーキングプアに陥る若者が非常に多いんです。例えば、給料が手取りで15万円もいかないとします。生活保護を受けると毎月12万円の支給、しかも医療費は免除されます。これでは、生活保護を受けていた方が良くなってしまいますよね。ならば、そうならないための環境改善をしていこう、給料が多少低くてもモチベーションが上がる職場、労働モデルになるような会社の求人を増やしていこうという取り組みも始めています」。
 具体的には、レイブルたちの実態や苦悩を知ってもらうため、本人たちの声を掲載したタブロイド紙を制作。2月10日(ニートの日)には、レイブル100人が、30‚000部を大阪駅周辺で配布する。「レイブルの就労モデルを検討するため会議を3回行うのですが、まずは100人のニートに集まってもらい(会議を)開催しました。その時の声やレイブルたち本人をインタビューした内容を掲載しています。また、今後は支援団体や企業による(就労モデルなどの支援対策)会議も実施していきます」。若者が元気に、意欲を持って仕事をできる企業の求人広告サイト「ハローライフ」も立ち上げ、求人(広告)募集を開始する予定。
 「ニートの45%を占める引きこもりの方たちなどのためにも、ニートや引きこもりから脱却すめための支援ガイドブックを作成しました。本人だけではなく、保護者の方にも読んで頂くため、民生委員の方たちとも活動していきます」。実は塩山さん自身、学生時代に引きこもりで苦悩した経験がある。「有識者の方たちの提言も必要ですが、『××大学教授』といった方たちから『大丈夫だよ』『頑張れるよ』と言われても説得力がないんです。ですから、引きこもりやニートから抜け出して頑張っている人たちの声なども掲載しています」。
 お笑いのまち・大阪の笑えない現実。それを改善し、本当に笑える大阪にしたい。大阪を変えていくのは、若者たちの熱い思いと、府民ひとりひとりの意識の改善に他ならない。「レイブルは、周囲の理解とサポートで十分に働けます。『レイブル応援プロジェクト 大阪一丸』を知っていただき、レイブルたちの実態にご理解とご支援をお願いいたします」。



 レイブル…「late bloomer(レイトブルーマー)」の略。遅咲き・大器晩成の意味

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