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2012年3月1日

“日本の映画発祥の地”神戸から新たな映画文化を発信

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元町映画館
支配人 藤島順二さん

ボランティア手づくりの地域に密着した映画館で隠れた名作・秀作を上映

 1896(明治29)年、日本で初めて映画が上映されたことから「日本の映画発祥の地」と呼ばれる神戸。神戸メリケンパーク(兵庫県神戸市中央区)には、メリケンシアターの石碑(映画記念碑)が建立されるなど、映画にゆかりの深いこの地で独自の文化を創造し、情報を発信し続けているのが、元町映画館(兵庫県神戸市中央区)です。
 買物客や観光客でにぎわう元町商店街(兵庫県神戸市中央区)の一角に元町映画館がオープンしたのは、2010(平成22)年8月。「いつかは自分の手で映画館をつくりたい」との思いを抱いていた発起人の一人が所有する土地に、神戸・大阪の有志が私財を持ち寄り開館しました。
 「当初は比喩でも誇張でもなく、文字通り手づくりのスタートでした」。苦笑混じりにそう振り返るのは、支配人の藤島順二さん。「良い映画をみんなで観る」との一念のもとに集まったボランティアたちは、自らの手で壁にペンキを塗り、床にカーペットを敷き詰め、運営を支え続けてきました。

 最も多いときには年間130~150本もの作品を鑑賞していたという藤島さんは、映画を「ビジュアルはもちろん、音楽・美術・文化・歴史・伝統・風俗などが結集した総合芸術」ととらえています。「単に娯楽としてだけでなく、映画のすばらしい芸術性を一人でも多くの方に知ってほしい」。その思いから元町映画館では、収益性が乏しいとされるドキュメンタリー映画や新興諸国・新進作家の作品を積極的に上映するほか、監督や出演者の舞台あいさつなどを通じて新たなファンの開拓にも取り組んでいます。
 また、キリスト教の奇跡をテーマにした作品の上映時には、関西学院大学神学部教授による講演会を行うなど、映画に関連する文化・学習の機会創出にも意欲的です。
 客席66席は映画館としては決して広くありませんが、館内には地元老舗ジャズバーから激励の寄せ書きが展示されるなど、「街の映画館」ならではのほのぼのとした雰囲気が漂っています。「神戸で上映される機会のなかった作品の中にも、優れた旧作やコレクションがいっぱいある」と話す藤島さんは、「地域に密着した映画館ならではの取り組みを通じて、映画文化をさらに盛り上げたい」と意気込んでいます。

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