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2012年3月12日

電動おもちゃ・電池製品の修理、無料でお任せください ―大阪府立城東工科高校・城工房―

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城工房

校内起業し実践積む。修理のみならず、新たな商品の開発も

 子どもがお気に入りで遊んでいた電動おもちゃが動かない。愛用してきた電池製品の調子が悪い。そんな時、メーカーに修理を頼むより安価だから、保証期間が過ぎているからと、新しいものを購入していないだろうか。
ものづくりのまちである東大阪市にある大阪府立城東工科高校では、それらの電動おもちゃや電池製品の修理を学生が行う校内ベンチャー「城工房」を2010年から立ち上げ、好評を博している。担当の指導教諭・八幡優さんに話を聞いた。

 「インターンシップでは長期的な体験はできませんが、校内に模擬会社を設立すれば継続的に就業体験できますので、城工房を始めました」。行っているのは、電動おもちゃや電池製品の修理。実践で自分たちの知識や技能、能力を高めるだけではなく、受付や受発注などの事務作業も生徒たちでこなす。会社で働くのと変わりない。

 「今までに135点、修理してきました。(修理品目として)多いのはラジカセ。10~15年前の機械ですから、メーカーも対応していないんですね。おもちゃですと電池で動くタイプの電車のおもちゃ。中には海外で購入したオルゴールや、毎月冊子を購入してパーツを組み立てる電池式のロボットといったものもありました」。ロボット修理には冊子をすべて読み、部品を一つひとつ取り外し、再度組み立て直した。半年かかったが、動かなかったロボットがちゃんと起動するようになった。
 「電源に直結している部分は火災などの原因になりますから修理できませんし、海外製のICチップが故障している場合は修理が難しいケースもありますが、持ち込まれた修理品の9割は直ります」。東大阪や大東などを中心に、北は豊中から南は岸和田からも依頼者がやってくる。思い入れのあるものを直してもらい、喜ぶ依頼者が多い。
 「城工房では修理だけではなく、新たな商品の開発にも取り組んでいます」。東大阪市内にあるプラスチック成形企業・ツジショーと連携し、産学のコラボレーション商品を開発。昨年11月に行われた「テクノメッセ東大阪2011」では、ツジショーのブースでそれら商品が並び、メディアでも紹介された。そのほかにも、修理と商品開発を行う城工房のビジネスモデルの発表や、福祉関連グッズとして開発したペットボトル開閉補助キャップの出品など、関西や全国規模のコンペンションの舞台にも立ってきている。

 「生徒たちも(依頼を全うする)責任感が生まれてきます。それに、授業で学んだことを活かして、(修理品の)依頼者の方々に喜んでもらえますから、やる気や達成感、向学心につながっています。また、商品開発などで企業の方々などと接し、コミュニケーション能力も向上しますから、自信につながるようですね」。同校の生徒は約8割が就職する。修理や商品開発の場で多くの人たちと接し、大きな大会でプレゼンしてきた経験は、面接の際に緊張しすぎないなど、自信を生んでいる。「こういった経験をモノづくりの現場で活かせてくれたら、嬉しいですね」。今後は継続して活動を続けるために、収益をあげることも視野に入れている。
 「(修理は無償で行っているが)交換する部品代などもかかりますから、新たな商品開発を行い、それら商品の販売する正式な会社を、卒業生で起業して収益を生み出すことで、(城工房を)長く続けられるシステム作りをしていきたいと考えています」。

 受付は奇数月の第3土曜日、午前10時から正午まで。修理などの活動は原則的に月に1度。事前申し込みも可能だ。「授業や試験など学業が優先ですから、修理に1ヶ月以上、3ヶ月近くかかる場合もありますが、受け付けたその場で修理できる場合もあります」。なお、持ち帰れないものや冷蔵庫などの家庭用電化製品といったものは取扱い不可。詳しくは、下記まで問い合わせを。

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