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シネマ365日

2012年3月25日

ソリタリー・マン (2009年 恋愛映画)

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監督 ブライアン・コペルマン/デイヴィッド・レヴィーン
出演 マイケル・ダグラス/スーザン・サランドン/メアリ・ルイーズ・パーカー

セックスで破滅、どころか…

 セックス依存症でカウンセリングを受けたマイケル・ダグラスが、無類の女好きでそのため破滅する懲りない男を主演する「ソリタリー・マン」(孤独な男)。これってなにかの洒落でしょうか。懲りないというのはむろん映画の中の筋書きですが、そうそう「危険な情事」の主人公もおふざけで一夜を共にしたために、あわや破滅のふちに。女癖の悪い懲りない男に縁のある、というよりそんな男が好きな(としか思えない)マイケルです▼思いのまま好き放題生きてきた、やり手のカーディーラーが交際相手の娘に手をだしたため、身ぐるみはがれ裸で放り出される顛末を描く。マイケルはプライドの高い初老の女たらし。一度は業界のトップにのぼりつめ、インタビューでサクセスを語る身の上だった。それが6年前心臓疾患の診断を受け、楽観ならざる症状だと医師にいわれ、ならば思い残しのないようにセックス道を極めようとして今日に至ったのだが、これほどまで単純な発想と選択ってするものなの?▼するとしよう。妻(スーザン・サランドン)とは離婚。ときどき娘と孫の顔をみることはできる。現在交際中のマイケルの相手はジョーダン(メアリ・ルイーズ・パーカー)だ。彼女の父は大手自動車メーカーの幹部。落日の栄光をとりもどすべくマイケルは彼のツテを頼りに業界復帰を図る。娘の大学受験の橋渡しをうまくやれば、マイケルの復活はかなうはずだった▼ところがこの娘、パートナーの実娘、カムバックをにぎるキーパーソンの孫にマイケルは手を出す。街を叩き出され、大学時代の友人が営む大衆食堂に転がり込み職を得たが、にっくきマイケルに追放の手はのびまたもや追い払われる。三界に家なし▼ところが、である。どういうわけか破滅の危機感がないのだ、マイケルには。黒ずくめのシャツとパンツでバッチシ決め、男のシワは履歴書と、面貌をかすかに曇らせ遠くをみる。その目には力がある。全然死んでおらん。案の定、危機一髪のときの月光仮面のように元妻が現れ、マイケルに微笑む。神々しいまでのサランドンである。しかし監督が教えるマイケルの本性はこうだ。車で待つ妻と、そのそばを通りかかる若い娘の双方に、マイケルはちらちら視線を走らせている。どっちを取るか。ソリタリー・マンとは「孤独な男」ではあるけどニュアンスは「孤独を好む男」でもある。してみるとマイケルのめざすところはセックスで破滅した男どころか、意図してその方向を選んだ聖なるセックスの権化なのか…どっちでもいいけど。

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