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シネマ365日

2012年3月29日

しあわせの隠れ場所 (2010年 ヒューマン映画)

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監督 ジョン・リー・ハンコック
出演 サンドラ・ブロック/クイントン・アーロン

さわやかな気持ちになれる 

 サンドラ姐さんの登場です。祝オスカー主演女優賞。絵に描いたような物語だが実話だ。サンドラはリッチで幸せな主婦アンです。不倫もなし、サスペンスも過去の古傷もなし、子供たちは素直。退屈きわまりないシチュエーションを、ガンとした主婦役で演じ見応えのある作品にしました▼黒人少年マイケル(クイントン・ハンコック)は、親戚に預けられ、クリスチャン・スクールに入学したものの白人ばかりの学校でいじけてしまい、自分を厄介者扱いにする家に帰らず、体育館で寝泊まりするホームレス同様の暮らしをしている。アンはある夜、マイケルが、みすぼらしい寒そうな格好で歩いているのをみて不審に思う。訳をきき家に置くことにする。家族たちもマイケルに温かく、マイケルの対人不信は徐々に拭われ、やがて高校のアメフト部で活躍する▼黒人を抵抗なく家族として受け入れるアン一家。でも周囲の差別感は消えない。傷ついて家出したマイケルを探して、サンドラ姐さんはハーレムにまでいくのだ。黒人たちがすごんでもサンドラ姐さんは平気。ビシッと一言、グレイシー・ハート(デンジャラス・ビューティ)をほうふつさせる啖呵をきってひきあげます▼家族のチームワークがまたいい。息子はとくにマイケルと気があい、アン一家が代々卒業したミシシッピ大学にマイケルも進学させようとする。このときスカウトにきた大学側に、息子はマイケルが入学するために有利な条件を、すべて飲ませるのだ。マイケルは期待にたがわずアメフト全米代表となる。花形スターである。試合中、マイケルに自信をもたせるためにアンが激励する、一体感を感じさせる台詞も、ごく自然でいやみがない▼アン一家もまたマイケルによって、当たり前のように思っていたこと、家族がいっしょに食事するとか、いっしょに暮らす家があるとか、なんでも打ち明けられるとか、そんなことがとても、とても大事なことなのだと気づく▼お金持ちの感覚が日本と違う。金持ちは貧しい人を助けるのが当然で、持てる資産の一部は社会に還元するのが義務だという考え方。底辺にそういう共通認識があるから、アンたちの受け入れ方もあっさりしているのよね。日本式だと生活保護を申請しなさい、になるのか。血のつながりだけが家族じゃないという、おおらかな、さわやか気持ちにさせてくれる映画です。

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